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SMP (Symmetric MultiProcessor)

【エス・エム・ピー】

別名
対称型マルチプロセッサ (symmetric multi-processor) 【タイショウガタ・マルチプロセッサ】

最終更新日: 1999/05/28

 マルチプロセッサシステムにおいて、各プロセッサの役割が完全に対称で、対等になっている形態のシステムのこと。

 1つのコンピュータシステム上に複数のプロセッサ(CPU)を搭載して、処理能力の向上や耐障害性を高めるシステムをマルチプロセッサシステムというが、このとき、各プロセッサごとの用途がすべて対等であり、どのプロセッサでも同じように処理を行えるシステムを対称型マルチプロセッサシステム(SMP)という。これに対して、各プロセッサごとの用途があらかじめ決まっており、その用途以外には使わないようなシステムを、非対称型マルチプロセッサシステム(ASMP)という。ただし、すべてのCPUが対等に処理をするためには、すべてのCPUから共通にアクセスできるメモリ空間を用意する必要があり、そのためにメモリアクセス性能がボトルネックとなりやすいので、キャッシュの量を多くして共有空間へのアクセスを減らす設計などが必要となる。Pentiumなどのマイクロプロセッサは、この対称型マルチプロセッサシステムに対応しており、比較的容易にマルチプロセッサシステムを構築することができる。

 Windows NTやWindows 2000、UNIXなどのSMPシステムに対応したオペレーティングシステムでは、1つのプロセス内に複数のスレッドを実行させることができるが、SMPシステムでは、これらのスレッドをCPUごとに割り当てて実行させる。これにより、CPUの数だけスレッドを同時実行させることができ、システム全体の処理性能が向上する。

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