CDMA (Code Division Multiple Access)
【シー・ディー・エム・エー】
携帯電話サービスを実現するための移動体通信方式の1つ。CDMAでは、通信を行う端末を識別するために、それぞれにユニークなデジタル・コードを割り当て、このコードを端末と基地局で共有することで、複数の端末が同時に通信を行えるようにする。
携帯電話などのワイヤレス通信サービスを実現するには、限りある通信用の帯域を効率よく多重化して、複数の端末(携帯電話機)が同時に通信を行えるようにしなければならない。これに対し、初期のアナログ携帯電話では、通信用の周波数を10〜30kHzの単位で分割し、各端末が異なる周波数を利用することで、同時通信を可能にしていた。またこの次に登場したデジタル携帯電話では、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)と呼ばれる方式を利用し、キャリアを時分割して、複数の通信チャネルを確保していた。
これに対しCDMAでは、すべての端末で同一の周波数を共有しながら、通信を行う各端末にユニークなデジタル・コードを割り当て、これによって端末と基地局が通信できるようにする。このCDMA方式のメリットとしては、同帯域でより多くの端末を収容できること(アナログ携帯電話の8〜10倍、CDMA以前のデジタル携帯電話の4〜5倍といわれる)、通話品質が高いこと、すべてのセクタとセルで同一の周波数を使用するため、システム設計がより単純であること、通話の秘匿性が高いこと、より少ない基地局で広範囲な通信可能エリアを確保できること、などがある。
日本国内では、KDDIがauというブランド名でCDMA方式の一種であるcdmaOneを採用した携帯電話サービスを提供している。またW-CDMAやcdma2000など第3世代携帯電話の主要な無線インターフェイスも、CDMA方式をベースにしている。
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