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ケーブル・モデム (cable modem)

最終更新日: 2002/04/11

 CATV網を利用して、データ通信を行うためのクライアント側(加入者側)の通信用デバイス。

 比較的最近に敷設された都市型のCATV局では、大容量の光ファイバケーブルを敷設することで、局からの一方的なテレビ放送だけでなく、インターネット接続や電話などの双方向通信サービスを行うところが増えている。インターネット接続サービスでは、テレビ放送用の帯域を除く空き帯域をデータの送受信用として割り当て、局側にケーブルルータを、加入者側にケーブルモデムを設置する。

 テレビ放送の1チャンネル分の帯域は6MHzあるが、これで30Mbps程度のデータ通信が可能である。ただし複数の加入者間でチャネルを共有するため、一般には、ダウンストリーム(局→加入者)/アップストリーム(加入者→局)にそれぞれ10Mbpsを割り当てる対称型モデムや、ダウンストリームに6Mbpsを、アップストリームに1.5Mbpsを割り当てるなどした非対称型モデムなどが利用可能。

 初期に発表されたケーブルルータとケーブルモデムの通信方式は、メーカーによってまちまちで、このため局側に設置されるルータによって、接続可能なケーブルモデムが決定されていた(通常は、CATV局からレンタルする)。これに対し米国のケーブルTV会社が中心となって結成したケーブルモデムの標準化団体であるMultimedia Cable Network System Partners Limited(MCNS)は、DOCSIS(Data Over Cable Service Interface Specifications)と呼ばれるケーブルモデムの標準化案を策定した。今後DOCSIS準拠のケーブルルータが普及すれば、ユーザーが自由にDOCSIS対応のケーブルモデムを購入して利用できるようになると期待されている。

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