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IMT-2000 (International Mobile Telecommunications-2000)

【アイ・エム・ティ・ニセン】

最終更新日: 2002/05/29

 ITU(国際電気通信連合)が勧告している第3世代移動体通信システムの正式名称。アナログ方式の第1世代、最初のデジタル方式である第2世代に続く第3世代の携帯電話(3G)を指す。以前はFPLMTS(Future Public Land Mobile Telecommunication Systems)と呼ばれていた。策定開始は1985年で、1999年に主要な規格内容が決定した(無線周波数帯など、細かい部分で2000年に決定された事項もある)。

 第2世代までの携帯電話に対するIMT-2000での機能拡張・性能向上の狙いとしては、主に以下のことが挙げられる。

●高速なデータ転送速度
●良質な音声品質
●国際的なローミング(相互運用)サービス

 特に注目されているのがデータ転送速度で、静止時に2Mbits/s、歩行時に384Kbits/s、車速でも144kbits/sという高性能が実現される。これにより、第2世代までの携帯電話では難しかったテレビ電話や動画配信といった新しいアプリケーションの実現が期待できる。

 IMT-2000では、無線インターフェイスの国際的な統一という点も注目されている。第2世代までの携帯電話システムでは、国ごとあるいは事業者ごとに異なる無線インターフェイスが採用されており、ローミング(相互運用)が困難といった弊害があったからだ。しかし、現行システムからのスムーズな移行(交換機などの流用など)を行いたいなど、各国および各ベンダの思惑により、IMT-2000でも単一への統一は達成できず、5種類の方式が勧告される結果となった(日本でも、W-CDMAとcdma2000の2方式が併存する予定である)。それでも、ある程度無線インターフェイスの規格が統一されたことにより、国際的なローミングも実現しやすくなるものと期待されている。

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