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DSP (Digital Signal Processor)

【ディー・エス・ピー】

最終更新日: 2001/04/27

 高速に流れるデジタル・データに対して、遅れることなくリアルタイムでさまざまな演算処理を施せる、一種のプロセッサ。汎用のCPUに比べると、機能は限定されているが、信号処理演算能力が特に強化されているのが特徴。携帯電話や無線LANなど高い周波数の信号を扱う機器を始め、サウンド・カードの音声処理や各種モデムの変調/副変調、デジタル・カメラの画像処理などにも、DSPは利用されている。

 一般的に、音や映像など人が直接インターフェイスできる情報は、アナログ形式で伝えられる。しかし、アナログのままでは、より高速な信号、つまり高い周波数の信号になるほど、精度を維持したまま加工するのが難しい。それに対してデジタル信号は、基本的にデジタルのまま加工を施していけば、精度を維持したまま伝送できる。そこで、処理したいアナログ信号をいったんデジタルに変換し、DSPで処理させてから、ふたたびアナログに変換して出力する、という信号処理方式が開発された。

 DSPは内部に乗算器と加減算器で構成される高速な積和演算器を持っており、各種の命令を原則として1命令/ステップで実行できるように工夫されている。これにより、携帯電話の音声処理やオーディオのサラウンド効果などをリアルタイムで実行することが可能となっている。

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