ヒートパイプ (heat pipe)
別名
・マイクロヒートパイプ (micro heat pipe)
最終更新日: 2000/07/11
LSIパッケージや電子機器から発生した熱を機器の外部へ伝えるために使われる、パイプ状の高効率な熱伝導デバイス。ノートパソコンや小型のゲーム機器の内部で発生した熱などを、効率よく外部へ伝え、排出するために使われる。パイプ状で加工が容易なので、狭い場所でも自由に熱を伝導させることができるというメリットがある。ヒートパイプの一端を直接熱源(LSIパッケージなど)に接触させ、もう一方の先端を機器外部に面したヒートシンクに接触させて、狭い場所で発生する熱を外部へ導くことができる。
ヒートパイプは、管の内壁に毛細管構造を持たせた金属製のパイプであり、内部は真空で、少量の水もしくは代替フロンなどが封入されている。ヒートパイプの一端を熱源に接触させて加熱すると、内部の液体が蒸発して気化し、このとき潜熱(気化熱)として熱が取り込まれる。そして低温部へ高速に(ほぼ音速で)移動し、そこで冷やされてまた液体に戻り、熱を放出する(凝縮潜熱による熱放出)。液体は毛細管構造を通って(もしくは重力によって)元の場所へ戻るので、連続的に効率よく熱を移動させることができる。
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