ワークグループ・ネットワーク (workgroup network)
広義には、ファイルやプリンタを互いに共有するメンバで構成されるネットワークのことを指す。しかしマイクロソフトでは、Windows 95やWindows 98、Windows NT Workstation 4.0などからなり、Windows NT Serverを含まない分散管理型のネットワークを指してワークグループネットワークと呼んでいる(これに対し、NT Serverを含むクライアント/サーバ型のネットワークを「ドメインネットワーク」と呼んでいる)。
Windows 95やWindows 98、Windows NT Workstationには、ローカルディスクの一部や、ローカルプリンタをネットワークに公開する機能が標準で用意されている。この機能を利用すれば、特別にサーバマシンを単独で用意しなくても、クライアント同士をネットワーク接続し、資源を互いに共有することが可能になる。このように、特定のコンピュータをサーバとするのではなく、クライアント同士が自分たちの資源をお互いに公開することで、資源共有を可能にするネットワークを指してワークグループネットワークという。
このワークグループネットワークの利点は、資源の共有がごく簡単に行えることである。具体的には、資源を公開するマシンのユーザーが公開を宣言するだけで、他のユーザーはその資源を利用できるようになる(デフォルトでは、すべてのユーザーがあらゆる処理を実行できる設定になっている)。必要なら、アクセス制限を加えることも可能だが、ワークグループネットワークではユーザーや資源の集中管理は行えないので、複雑なアクセス制限が必要な場合や、ユーザー数がある程度以上に増加した場合には、Windows NT Serverを利用したドメインネットワークへの移行を検討すべきである。
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