負論理 (negative logic)
【ふろんり】
最終更新日: 1999/07/03
デジタル回路などにおいて、電圧レベルが低い状態を1、高い状態を0とする論理回路。正論理の反対語。
デジタル論理では、1と0という2つの状態を使って信号やデータなどの情報を表現するが、この場合、1と0を電気的に実際にどのような状態に対応させるかについては2通りの方法が考えられる。たとえば5Vで動作するTTL回路では、2V以上をH(High)状態、0.8V以下をL(Low)状態として認識するが、Hを1、Lを0とする方法と、Hを0、Lを1とする方法の2通りが考えられる。前者を正論理、後者を負論理という。
正論理と負論理は、論理的にはどちらでも大きな違いはないが、実際の電気回路的にはそれぞれ特長があるので、状況に応じて使い分けられている。一般的には、データ線やアドレス線などは正論理、チップセレクト(ICチップ全体をイネーブルにするための信号線)や割り込み信号などの制御用信号線は負論理で設計されていることが多い。回路図上では、負論理の信号の場合は、名前の上に横線を引いたり、名前の直前や直後に「/」や「*」、「#」を付けるという慣習がある。
また、正論理と負論理が混在した回路では、電圧レベル(H/L)で信号の1/0を表すと紛らわしくなるため(その信号線が正論理か負論理かを常に意識していなければならないため)、電圧レベルにとらわれずに信号の状態を表す用語として、アサートとネゲートが使われることもある。
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