SMIL (Synchronized Multimedia Integrated Language)
【スマイル】
インターネットを介して、WebサーバとWebクライアント間で、動画や音声などを含むマルチメディアプレゼンテーションをストリーム配信するためのコンテンツ記述言語。SMILはXMLのアプリケーションの1つで、1995年12月より規格制定作業が開始され、1998年6月にW3Cによって公式勧告が発表された。
SMILを利用してWebページを記述すれば、画像や音声、動画、アニメーションなどを含むマルチメディアプレゼンテーションの振る舞いを記述することができる。たとえばあるJPEGファイルを5秒間表示し、30秒間ビデオクリッップを再生しながら、音声ファイルの最初の5秒をスキップして、残りのデータを10秒間再生するというようなコンテンツが作成可能だ。ストリーム再生が可能なので、いったんすべてのデータをダウンロードする必要はなく、データをバックグラウンドでダウンロードしながら、同時に再生を開始できる。この際に、利用中の通信回線の速度に応じて転送するデータを切り替え、28800bpsモデムなどの遅い通信デバイスでも、可能な範囲のクォリティでデータを再生できるようにしている。
SMILによるコンテンツのデータは、SMILサーバからSMILクライアント(SMILプレーヤー)に対して配信される。SMIL自体はオープンな規格だが、SMILで記述されたWebページ上でどのようなマルチメディアデータを配信するかはコンテンツの設計者の判断によるので、場合によってはベンダ独自の再生用デコーダなどが必要になる場合もある。
現在一般的に利用されているSMILプレーヤーとしては、オランダのNational Research Institute for Mathematics and Computer Scienceが開発したGRiNS(GRaphical iNterface to SMIL)と、HPAS(Hypermedia Presentation and Authoring System)、RealPlayer G2(RealPlayer G2 Plus)がある。SMILサーバとしては、RealNetworks社のRealServerが広く利用されている。
GRiNSはSMILエディタとプレーヤーを1つに統合させたもので、SMILによるコンテンツ開発も行える。HPASはNetscape Navigator用のJavaアプレットである。RealPlayer G2(RealPlayer Plus G2)はRealNetrworks社のSMILプレーヤーで、RealTextやRealPixといった自社独自のデータの受信を可能にしている。
このSMILと同様の主旨を持ったものとして、Microsoftは、ストリーミングデータフォーマットであるASF(Active Streaming Format)を発表している。
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参考リンク
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■SMIL(同期マルチメディア統合言語)1.0 仕様書
SMIL 1.0の仕様書(日本語版)
■SMIL 1.0 Specification
SMIL 1.0の仕様書(英語)