セッション (session)
CDに記録されたひとまとまりのデータのセット。
当初CDは音楽データの記録媒体として開発された。この音楽用CDでは、曲データの記録を開始する直前部分と、すべての曲データを記録した直後の部分に一定の無音領域を配置し、これによってデータの開始部分と終了部分を検出できるようにしている。これらの領域は、それぞれリードイン(lead-in)、リードアウト(lead-out)と呼ばれる。このリードインで開始され、リードアウトで終了するひとまとまりの記録データがセッションである。
当初の音楽用CDは、あくまで読み出し専用の媒体として設計され、追記などは必要なかったので、1枚のメディアには1つのセッションしか含まれていなかった。このため初期の音楽CDプレイヤーは、たとえ1枚のメディアに複数のセッションが書き込まれていても、第1セッションしか認識できない。
しかし書き込みができるCD-Rが開発されると、1枚の記録メディアに複数のセッションを記録する必要性が生じるようになった。このように1枚の記録メディアに複数のセッションが記録された状態は、マルチセッションと呼ばれる。
現在では、マルチセッションによって第1セッションに従来どおりの音楽データを記録し、以後のセッションにコンピュータなどで読み出し可能な歌詞データやさまざまな画像データを記録したCD Extraと呼ばれるフォーマットが規定され、これに準拠した音楽用CDも販売されている。前出のように、CD Extraフォーマットのメディアであっても、音楽データは第一セッションに記録されているので、CD Extraに対応していない古い音楽用CDプレイヤーでも音楽部分を再生することが可能である。
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