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アクティブマトリクス方式 (active matrix)

【アクティブ・マトリクス・ホウシキ】

最終更新日: 1999/03/18

 液晶ディスプレイにおける液晶駆動方式の1つ。

 液晶ディスプレイでは、ディスプレイ上に配置された画素を点灯させることで表示を行う。この際、最も単純な構成をした単純マトリックス方式では、それぞれ水平方向と垂直方向に電流を流す導線を張り(X電極、Y電極と呼ばれる)、これら縦横の導線にタイミングよく電流を流すことで、交点にある画素を点灯させるようになっている。この単純マトリックス方式は機構が単純で、低コストで製造できるという長所があるものの、線数が増えると画質が低下したり、高コンストラストを達成しにくいという欠点がある。

 そこでこの単純マトリックス方式の駆動構造に加え、画素の1つ1つに「アクティブ素子」を配置し、各画素を確実に点灯できるようにしたものがアクティブマトリックス駆動方式である。アクティブマトリックス駆動方式を使用した液晶ディスプレイには、アクティブ素子の構成により、MIM(Metal Insulator Metal)とTFT(Thin Film Transistor)に大別される。

 アクティブマトリックス方式の利点は、線数とは無関係に高画質、高コンストラストを達成できること、応答速度が高速で、動画表示なども可能なことなどである。一方の欠点は、画素ごとにアクティブ素子を配置しなければならないため、コストがかかること、特に画素数が多い大画面ディスプレイでは、歩留まりを向上させにくいという問題がある。

 しかしMIM液晶ディスプレイは、配線としては単純マトリックス方式にほぼ等しく、比較的低コストで製造が可能である(ただし表示品質はTFTよりは劣る)。また以前は高価だったTFT型液晶ディスプレイも、最近では低コストで製造できる技術が確立され、ノート型コンピュータの多くで採用されるようになってきた。

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