ネットワーク環境を変えずに利用可能
WindowsのDNS、DHCPを統合管理、Infobloxが新製品
2008/01/18
Infobloxは1月18日、マイクロソフトのWindows Serverで運用するDNS、DHCPサーバを統合管理するアプライアンス製品「Infoblox IPAM WinConnect」を代理店を通じて国内で出荷開始すると発表した。Windows ServerのDNS、DHCP機能を補って効率的な運用管理が可能になるという。
InfobloxはDNSとDHCP、IPアドレス管理、RADIUSの各機能を統合したアプライアンス製品「InfobloxネットワークIDアプライアンス」をすでに投入している。同社 代表取締役の岡田卓也氏によると、国内での累計出荷台数は1800台で顧客数は600社。前年比100%で成長しているという。ただ、ネットワークIDアプライアンスはUNIX、Linux環境を前提としていて、導入するにはネットワークの再構築が必要。主な顧客ターゲットは大企業だった。
対して、WinConnectはWindows Serverで構築した既存のネットワーク環境をそのまま使えるのが特徴で、導入コストを抑えることができるという。主な顧客ターゲットはWindows ServerでDNS、DHCPを運用している中堅企業。WinConnect自身にはDNS、DFCPサーバの機能はない。
WinConnectで行えるのは統合的なDNS、DHCPの管理。複数のDNS、DHCPサーバを立ち上げている場合でも1つのコンソールで管理でき、エンドユーザーに割り振っているIPアドレスや、割り振り可能なIPアドレス、DNSの状況などをリアルタイムでモニタリングできる。また、Windows Serverで管理していないほかのサーバやクライアント、デバイスのIPアドレスの状況もチェックできる。
WinConnectを使うにはネットワーク上にあるいずれかのWindows Serverにコネクタにインストールする。1つのコネクタで15台のWindows Serverを監視できる。Active Directoryとの連携も可能という。アプライアンスは管理可能なIPアドレス数別に4モデルを用意。最も下位の「Infoblox-250」は500のIPアドレスを標準で管理可能。オプションを追加すれば2000までIPアドレスを管理できる。Infoblox-250の参考価格は71万9000円。
販売は、伊藤忠テクノソリューションズやソリトンシステムズなど4社の代理店を通じて行う。Infobloxは初年度100台の販売を目指す。
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