パートナー制度の刷新も
リアルタイムに検査、ウェブセンスがURLフィルタ新製品
2008/12/02
ウェブセンス・ジャパンは12月2日、Webフィルタリングの新製品「Websense Web Security Gateway」を発表した。
同社はこれまでも、「Websense Web Security」というWebフィルタリング製品を提供してきた。URLをカテゴリ別に格納したデータベースに加え、Webサイトのさまざまな指標を元にリスクを判断するWebレピュテーションを組み合わせ、業務に無関係なサイトや悪意あるサイトへのアクセスをブロックするものだ。だがそれでも、個人ブログの増加などによって、すべてのサイトをカバーするには至らなかったという。
これに対し新製品のWebsense Web Security Gatewayでは、従来の2つの方法に加え、リアルタイムにコンテンツのセキュリティ検査を行う「リアルタイム識別機能」を搭載した。まだ作成されたばかりで、データベースに登録されていない未分類のサイトやブログ、あるいはウィジェットを組み合わせてダイナミックにコンテンツが変化するサイトについてもリアルタイムに検査を行い、必要に応じてアクセスをブロックすることができる。
「これまで、Web 2.0の脅威からの保護はアクセスを何らかの形でブロックしたり、制限するものだった。われわれは、Web 2.0へのアクセスを(自由に行えるよう)オープンに保ちながら、保護を提供する」(米ウェブセンス アジア太平洋担当副社長 ティモシー・リー氏)。
さらに、従来製品では別途プロキシサーバを用意する必要があったが、Websense Web Security Gatewayでは自社製プロキシを搭載。これにより、インライン型(ゲートウェイ型)の導入が可能になった。また、SSL通信についてもいったん復号して内容を検査することができるという。
Websense Web Security Gatewayの価格は、500ユーザーで175万円(税抜き)から。2009年1月に提供を開始する。
なおウェブセンス・ジャパンはこの発表と同時に、新しいパートナープログラムを導入し、国内での販売体制を強化する方針も明らかにした。これまでのパートナーを見直し、2009年12月末までにコアパートナー20社を選別。新製品のWebsense Web Security Gatewayに加え、今後市場の伸びが見込まれる情報漏洩対策製品「Websense Data Security Suite」に注力する。また、ホスティングサービスの展開も計画しているという。
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