IE8ベータ版にも影響あり

IEのデータバインディング処理脆弱性に緊急パッチ

2008/12/18

 マイクロソフトは12月17日(日本時間18日)、Internet Explorer(IE)の深刻な脆弱性を解決するパッチ「MS08-078」を公開した。修正プログラムはWindows Update経由などでダウンロードできる。

 この脆弱性はIEのデータバインディング処理が適切に行われていないことが原因であり、不正なXMLデータを含むWebページを開く、またはHTMLメールを表示することで利用者と同じ実行権限を奪取することができてしまう。

 この問題はIE5.01/IE6/IE7/IE8 beta2に存在する。臨時のパッチとなるため、最新の累積的なパッチを前もって適用する必要がある。すでにこの脆弱性を利用した攻撃も確認されているため、ただちに適用することが望ましい。

 NTTデータ・セキュリティが16日に公開した「IEのデータバインディング処理の脆弱性に関する検証レポート」によると、攻撃コードが埋め込まれたWebページをパッチ未適用のIEでアクセスすることで、特定のサーバへ接続するようなプログラムを不正にインストールし、コマンドラインから任意の命令を実行できたとしている。

 レポートは、今回の脆弱性がSQLインジェクションにより改ざんされたサイトに利用された場合、そのサイトへとアクセスしただけでシステムの乗っ取りが行われる可能性も指摘している。

NTTデータ・セキュリティによる検証レポート NTTデータ・セキュリティが行った検証イメージ

(@IT 宮田 健)

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