「トラフィックが多いときこそIPSを」
チェック・ポイントが戦略発表、統合管理ツールの提供も
2009/06/16
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは6月16日、同社のセキュリティポートフォリオと今後の戦略に関する説明会を開催した。この中で、同社のアジア太平洋地域セールス担当副社長、イツァク・ウェインレブ氏は、エンドポイント向けセキュリティ製品の日本語化といった施策を通じて、対前年比で2桁の成長を目指すと述べた。
チェック・ポイントは2008年12月に、ノキアのセキュリティアプライアンス部門の買収を発表。2009年5月に、旧ノキアの「IPシリーズ」を組み入れた、包括的なUTMアプライアンスラインアップを発表済みだ。さらに、ニーズに応じて機能を選択的に導入できる「Software Appliance」機能やマルチドメインに対応した仮想セキュリティ環境を提供する「VSX-1」といった製品を提供し、広範な選択肢を提供しているが、さらに統合セキュリティ管理ソリューションやエンドポイントセキュリティ向けの管理ツールなども追加していく計画という。
ウェインレブ氏はまた、IPS(不正侵入防御)機能での差別化を図ると述べた。「多くの企業では、トラフィックが増加するとまずIPS機能をオフにしてしまう。一番IPSが必要なときにオフにしているということになる。統合型IPSのように、どのような条件でも動き続けることが重要。トラフィックが少ないときにだけ動作するのではなく、多いときでも動き続けることが大事だ」(ウェインレブ氏)と述べた。
同社では、新しいIPS Software Bladeを標準で提供することで、IPSを常にオンの状態で利用できるようにするという。あらかじめ、ファイアウォールやVPN、IPSといった各セキュリティサービスごとにCPUリソースを割り当てることによって、トラフィックが増加し、処理の負荷が高まった状況でもIPSサービスを継続できるとした。
さらに、日本市場では、セキュリティ製品を導入しながらサポート切れとなっている顧客を積極的に狙っていくとした。「古いマシンを使っている顧客は多い。ある意味、こうした顧客は失われた顧客」(同氏)。旧ノキアと一体化し、コスト効率に優れたサポートサービスを提供することにより、こうした層の取り込みを狙うという。
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