NewsInsight
mp3でサーバに盗聴音声を送信
Skype通話も録音するトロイの木馬の存在を確認、シマンテック
2009/08/28
シマンテックは8月28日、SkypeのVoIPユーザーをターゲットとするトロイの木馬のソースコードが公開されていると発表した。発見したのは同社の研究員。録音したmp3ファイルを攻撃者に送信する機能を持っているという。シマンテックでは、これが実質的に盗聴として機能しており、Skype電話の秘匿性を侵害している、と説明している。
「Trojan.Peskyspy」と名付けられたこのトロイの木馬は、メール詐欺や、ほかのソーシャルエンジニアリングの手法などでユーザーを欺いてダウンロードさせる手法で、PCに侵入する。Trojan.Peskyspyは、Windowsの音声入出力のフックAPIをターゲットにしている。PCがこのトロイの木馬に感染すると、Skypeをはじめとする音声アプリケーションで盗聴されてしまうという。
シマンテックでは現在のところ、この脅威によって引き起こされる危険性は低いと見ており、初期の段階で拡散している証拠は発見されていないという。
関連リンク
情報をお寄せください:
Security&Trust フォーラム 新着記事
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。