軽快動作を実現、メモリ使用量は約半分に
エフセキュア、クラウド技術を活用したセキュリティソフト新版
2009/09/04
エフセキュアは9月4日、個人向けの統合セキュリティ対策ソフトウェア「エフセキュア インターネットセキュリティ 2010」とウイルス対策製品「エフセキュア アンチウイルス 2010」の販売を開始した。
エフセキュア インターネットセキュリティは、ウイルス/スパイウェア対策に加え、ファイアウォールや迷惑メール対策、有害サイトブロック機能などを統合したセキュリティソフトウェアだ。ウイルス検出エンジン「ディープガード」によって未知の脅威についても検出できること、ルートキットを検出する「ブラックライト」を搭載していることなどが特徴だ。
新バージョンでは、ディープガードで利用するパターンファイル情報を、ローカルPCではなくクラウド上に置くようにアーキテクチャを変更した。これにより、動作が軽快になるとともに、リアルタイムに未知の脅威に対応できるようにした。迷惑メールや有害サイトのパターンファイル情報も、同じくクラウド側に置く仕組みとしている。
またスキャンエンジンそのものにも改良に加え、動作プロセス数を前バージョンの16から9に減らすことで、動作全体の高速化を図った。この結果、メモリ使用量を約46%削減できたほか、起動時間は約30%、スキャン時間は約60%削減できたという。
ほかの新機能として、検索結果として表示されるURLが安全か危険なものかを判断できる「ブラウザ保護」、PCにインストールされているOSやブラウザに加え、FlashやQuickTimeといったプラグインが最新のバージョンになっているかどうかをチェックする「F-Secure Online Health Check」などが加わっている。
1年間のライセンス価格は、エフセキュア インターネットセキュリティ 2010のパッケージ版は4980円、ダウンロード版は4200円。エフセキュア アンチウイルス 2010はそれぞれ3980円、3390円となる。対応OSは、いずれもWindows XP/Vista/7。
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