NewsInsight
新ブランドはスパムを食べる「バク」
HDEがアプライアンスに進出、まずはメールセキュリティ
2009/10/07
HDEは10月7日、ウイルスメール対策やスパムメール対策機能を搭載した、メールセキュリティアプライアンスサーバ「tapirus Mi1000」を発表した。同社の中小/中堅企業向けブランド、tapirusシリーズの第1弾として、低価格、高性能を求める企業にアピールする。ブランド名はバク(Tapirus)からで、バクがスパムやウイルスメールを食べ尽くすことをイメージしているという。
HDEでは以前よりウイルス対策製品として、独自のエンジンを利用する「HDE Anti-Virus」を販売しているが、tapirus Mi1000ではエフセキュアのアンチウイルスエンジンを搭載した。その上でハードウェア購入費用やインストール作業が不要なアプライアンスとして提供することにより、運用コストを削減したい1000名以下の企業への導入を狙う。
スパムメール対策では同社の製品「HDE Anti-Spam」と同様、Apacheソフトウェア財団のプロジェクト「SpamAssassin」をHDEが独自にカスタマイズしたエンジンを利用する。従来製品では柔軟なカスタマイズを行えることが特長だったが、tapirusでは中小/中堅企業向けにあらかじめチューニングを行い、設定を行わずとも運用できるようにしたという。
製品はAtomプロセッサ330(1.60GHz)、2GBのメモリを搭載し、1Uラック1台分のスペースに4台設置が可能。製品価格は初年度のサポート費用を含み、49万8000円(税別)。次年度以降のサポート更新費用は18万9000円。利用ユーザー数に制限はないが、HDEでは5万通/1000ユーザーを想定している。
tapirus Mi1000の本体
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
Security&Trust フォーラム 新着記事
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。