新カントリーマネージャが戦略説明
フォーティネットジャパン、3つの分野に重点
2009/10/14
フォーティネットジャパンは10月14日付で、新免泰幸氏がカントリーマネージャに就任したことを発表した。新免氏は、同日行った戦略説明会の席において、「ミッドレンジ・ローエンドUTMのセキュリティ最適化」「ハイエンドセキュリティ市場におけるプレゼンス拡大」「エンドツーエンドへの防御拡大」という3つの分野に注力していく方針を明らかにした。
フォーティネットの主力製品は、ファイアウォールやVPN、IPS、アンチウイルスといった複数のセキュリティ機能を提供するUTMアプライアンス「FortiGate」だ。複合型のセキュリティ対策を簡単に導入でき、手軽に運用できることを特徴の1つとしており、中小企業向けの市場では大きなプレゼンスを獲得している。
「ローエンド・ミッドレンジはいままでもしっかりマーケットを確保してきた部分だが、シェアをキープしつつ、さらに拡大していく」(新免氏)。その方策の1つとして、ログ分析などの機能をSaaS形式で提供する「FAMS(FortiGuard Analysis and Management Service)」を開始する。ログの収集・分析に加え、設定のバックアップやファームウェアの更新といった機能をまとめてサービスとして提供するものだ。米国では先に提供済みだが、インターフェイスをすべて日本語化して提供することで、顧客の運用負荷を減らし、「UTMをより最適な形で使ってもらえるようにする」(同氏)という。
また、「早い時期に柱の1つにしていきたい」というエンタープライズ市場に向けては、製品自体のブラッシュアップもさることながら、サポート体制の強化やエンタープライズ向けチャネルパートナーの開拓によって切り込んでいく計画だ。「以前は、ハイエンドにおいてUTMを使うことに対する恐怖心があったが、時間がたつにつれて使えるものだと確信できるようになってきた。海外では多くの実績も積んでいる。時が来たと思う」と新免氏は述べている。
3つ目のエンドツーエンドのセキュリティに関しては、企業ネットワークのさまざまな場所に、複数のセキュリティ製品を提供していく。まず、いわゆる企業ゲートウェイだけでなくイントラネット内の要所にFortiGateを提案。また、データベースやWebサーバ、メールサーバ、クライアントPCなど各ポイントに対し、それぞれに応じたセキュリティ製品を提供していく。
この一環として、SQLインジェクション攻撃などからデータベースを防御する「FortiDB」をバージョンアップし、パフォーマンスの向上を図ったほか、エージェントベースの監査に対応した。また、クライアントPCなどに導入する「FortiClient エンドポイントセキュリティ」も新バージョンをリリースし、これまで提供してきたパーソナルファイアウォールやVPN機能に加え、アンチウイルス/アンチスパイウェア、アプリケーション検知やWAN最適化といった機能を追加した。これらがFortiGateと連携することにより、検疫機能も提供できるとしている。
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