マネージドサービスの基盤を提供
クリアスウィフト、MSPを支援する新ビジネスを計画
2009/10/28
クリアスウィフトは10月27日、戦略説明会を開催した。この中で、英クリアスウィフトのワールドワイドセールス担当バイスプレジデント、ジェスパー・フレデリクセン氏は、マネージドサービスを提供するパートナー向けに、新たな形態で製品を提供する計画があることを明らかにした。
クリアスウィフトは、電子メールセキュリティ製品「MIMEsweeper for SMTP」「Clearswift Email Appliance」やWebのセキュリティに特化した「Clearswift Web Appliance」といったセキュリティ製品を開発、販売している。単純なフィルタリングにとどまらず、内部からの情報漏えいなども検査できること、それもデータの内容を把握し、ユーザー単位できめ細かくポリシーを適用できる点が特徴だ。
「FacebookやLinkedInの利用を禁止する企業もあるが、人事担当者にとっては有益な情報源になりうる。また、YouTubeやTwitterも、マーケティング部門にとっては価値あるツールになる。従来のような『黒か白か』という二者択一のポリシーではなく、きめ細かく、柔軟性を持ち、ユーザーに合わせたポリシーに対するニーズが高まっている」(フレデリクセン氏)。
同社はこれまで、ソフトウェアのほか、ハードウェアアプライアンスや仮想アプライアンスといった形態で製品を提供してきた。新たに、サービスとしてセキュリティを提供する企業に向けて、「Pay as you go」と呼ぶ課金制に基づく製品提供を開始する計画だ。
「例えば、メールホスティングソリューションを提供しているパートナーが、クリアスウィフトのテクノロジーをビルディングブロックとして活用し、独自のマネージドサービスを作り、提供できるようになる」(同氏)。初期導入費用が不要で、利用者数に基づいて使った分だけ支払うモデルを採用するため、低リスクで導入できることが特徴という。すでにポルトガルの通信事業者が、この形態を利用し、法人向けメールホスティングサービスにフィルタリング機能を追加してサービスを提供しているという。
同社は7月より、パートナー支援制度「Catalystパートナープログラム」を展開し、アライアンスパートナーの拡充に取り組んできたが、Pay as you goの開始後は、サービスという形態を得意とする新しいパートナーの開拓にも取り組む意向という。
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