アプリケーションの起動をコントロールする製品も
エンドポイントでのデバイス接続を制御、PGP
2009/11/06
日本PGPは11月6日、外部メディアやデバイスの接続を制御し、ファイルの書き込みを監視することで情報漏えいを防ぐエンドポイント向けセキュリティソフトウェア「PGP Endpoint Device Control」を発表した。同時に、端末でのアプリケーション実行を制御する「PGP Endpoint Application Control」もリリースしている。
PGP Endpoint Device Controlは、企業のクライアントPCの入出力ポートを監視し、ストレージデバイスやプリンタ、スキャナといったデバイスの接続を検出して、承認されたものかどうかを検証するソフトウェアだ。セキュリティポリシーに反するデバイスが検出された場合は、接続を制限したり、禁止することができる。
ポリシーは、管理サーバの「Administration Server」を通じて設定でき、ユーザーや時間帯、ファイルサイズに応じて制限を加えることが可能だ。また、一連の操作ログを収集し、データベースに保存する機能も備えている。万一情報流出などのインシデントが発生した際は、いつ、どの端末にどんなデバイスが接続されたかをログからたどり、事後対応を支援するという。
特徴は、ブラックリスト方式ではなく、「承認されたデバイス以外の接続は許可しない」というホワイトリスト方式によって、厳密にデバイスの接続を制御する点だ。システム管理部門が認めたデバイスのみを利用可能とすることで、個人が勝手に持ち込んだUSBメモリなどを介した情報漏えいを防ぐことができる。また、許可されたデバイスであっても、ファイルの書き出し時に強制的に暗号化を行うといった対策が可能だ。
PGP Endpoint Application Controlは、同じくホワイトリストに基づいて、PCやサーバ、シンクライアントでのアプリケーションの実行を、あらかじめ承認されたものに限定するセキュリティソフトウェアだ。リストに登録されていないアプリケーションは起動を禁止するため、未知のウイルスやマルウェア、不正なソフトによるセキュリティ侵害を防止できるという。
PGP Endpoint Device ControlはWindows XP/Vista/7やWindows Server 2000/2003などに対応し、USB、FireWire、Bluetooth、Wi-Fi、PCMCIA、PS/2、LPT、SCSIといった接続方式をサポートする。価格はオープンプライスだが、数千円程度からとなる見込み。11月16日に出荷を開始する。
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