NTTデータ・セキュリティが検証

Windows 7に影響、SMBに新たなDoSの脆弱性

2009/11/16

 米マイクロソフトは11月13日、最新OSのWindows 7およびWindows Server 2008 R2に、DoSにつながる脆弱性が存在することを明らかにし、注意を呼び掛けるセキュリティアドバイザリー(977544)を公開した。

 この脆弱性は、ファイル共有やプリンタ共有に利用されるServer Messaging Block(SMB)プロトコル v1/v2に存在する。マルウェアのインストールやシステム乗っ取りは不可能だが、悪用されれば、システム停止状態に陥る恐れがある。いまのところ、この脆弱性を悪用した攻撃は報告されていないが、マイクロソフトによるパッチも提供されておらず、当面の対策は、ファイアウォールで関連するポートを制御することが挙げられるという。また、Windows XP/Vista、Windows 2000/Server 2003/Server 2008には影響はない。

 なおマイクロソフトは10月の月例パッチ「MS09-050」で、やはりSMBに存在する脆弱性に対処しているが、今回発見された問題はこれとは別の問題だという。

 NTTデータ・セキュリティでは、この脆弱性の再現性を検証した。ターゲットシステムに攻撃パケットを送信した直後、無限ループが発生してターゲットシステムがフリーズし、一切の操作が不能となることが確認されたという。

smb01.jpg

 NTTデータ・セキュリティの今回の検証では、ネットワーク共有を利用してSMBを発生させたが、同社は「Internet ExplorerでアクセスさせてSMBを発生させたり、ブロードキャストによる攻撃も想定される」と指摘。また、SMBv2を無効にした場合にも影響を受けることから、回避策としてはファイアウォールによって通信を制限することのみが挙げられるとし、注意を呼び掛けている。

(@IT 高橋睦美)

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