無償版「Avira AntiVir Personal」など3製品を投入
ドイツ製ウイルス対策ソフトが日本参入、法人向け展開も視野に
2009/12/01
ドイツのセキュリティ企業アビラ(Avira)は12月1日、ウイルス対策ソフト「Avira AntiVir」シリーズを日本市場に投入することを発表した。これまで、プロマークを通じて法人向けのウイルス対策製品をOEM提供してきたが、コンシューマー向けセキュリティ製品についても本格的に販売を開始する。
Avira AntiVirシリーズは、ヒューリスティック検出技術を核としたウイルス/スパイウェア対策製品だ。最新版であるバージョン9では、スキャンスピードの高速化を図った。また、ウイルス対策製品の有無をチェックしてその動きを止めようとするウイルスに対する防御として、レジストリやファイルの場所などを隠ぺいするセルフディフェンス機能も搭載している。
ラインアップは3種類。無償の「Avira AntiVir Personal - FREE Antivirus」、有償の「Avira AntiVir Premium」「Avira Premium Secueity Suite」がある。
Avira AntiVir Personal - FREE Antivirusは、無償でダウンロード可能な個人ユーザー向けのウイルス/スパイウェア対策ソフトウェアだが、サポートなどは付属しない。これに対しAvira AntiVir Premiumは電話サポートが付いているほか、Webや電子メールを介して侵入を試みるウイルスをリアルタイムに検出する機能やアンチフィッシング、システム復旧用のレスキューCD作成機能などを備えている。上位製品となるAvira Premium Secueity Suiteにはさらに、ファイアウォール、アンチスパム、ペアレンタルコントロールやバックアップといった機能が付属する。
アビラの創設者兼CEO、チャーク・アウアーバッハ氏は、コンシューマー製品の投入を通じて認知度の向上を図り、ゆくゆくは「集中管理機能や電子メールなどほかのサービスを保護する製品を提供し、法人向け市場にも参入していきたい」と述べた。
Avira AntiVirシリーズの対応プラットフォームはWindows 2000 SP4/XP SP2/Vista/7で、年間ライセンス価格はAvira AntiVir Premiumが3500円、Avira Premium Secueity Suiteは5000円。
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