Webセキュリティ機能にURLレピュテーションなどを追加
マカフィー、個人向けセキュリティ対策ソフトを大幅強化
2010/02/10
マカフィーは2月10日、個人向けセキュリティ対策ソフト「マカフィーアンチウイルス プラス 2010」「マカフィーインターネットセキュリティ 2010」「マカフィートータルプロテクション 2010」の機能を大幅に拡充するメジャーアップデートを発表した。2月12日より、ダウンロード形式で提供を開始する。
これら3製品は、ウイルス/スパイウェア対策やWebサイトの安全性評価といった機能を提供するコンシューマー向けのセキュリティ製品。2009年11月から2010年版のパッケージを販売していたが、顧客からの要望などをベースに大幅な改善を図った。
メジャーアップデートでは特に、Webセキュリティ機能が強化されている。マカフィーのセキュリティ製品は以前より、インターネット上のサイトを巡回して得られた情報を基に、危険性の高いサイトを警告する「SiteAdvisor」機能を搭載してきたが、これに2つの機能を追加した。
1つは、ハッシュ値などファイルの属性情報を基に悪意あるソフトウェアを検出する「ウェブダウンロードプロテクション」機能。ユーザーが何らかのファイルをダウンロードしようとすると、そのヘッダー情報などをチェックし、マルウェアと合致したものはストップするという。もう1つは、いわゆる「URLレピュテーション」機能だ。同社の脅威情報データベース、Global Threat Intelligenceの情報を基に、悪意あるサイトや改ざんされたおそれのあるWebサイトにアクセスしようとすると、警告を表示する。「こうした機能を組み合わせることによって、Webの安全性をより保証する」(同社コンシューマ事業本部 プロダクトマーケティングマネージャ 葛原卓造氏)。
同時に、ユーザーインターフェイスを一新し、縦型のウィンドウに一連の機能を集約してPCが置かれている状態をすぐに把握できるようにした。また、キャッシュ機能の改良によってパフォーマンスを向上させた結果、スキャン時間を8分の1にまで短縮できたという。さらにセキュリティ以外の機能として、オンラインバックアップ機能も追加されている。
一連の機能は、ユーザーに対してインターネットを介して提供される。「われわれの製品は真の意味でのSaaS型セキュリティソフト。ほかのセキュリティ製品のように年度ごとにアップデートするのではなく、市場や脅威の変化に応じて適切な時期にアップデートされる」(同社コンシューマ事業部 取締役 事業本部長 大岩憲三氏)としている。価格は、マカフィーアンチウイルス 1ユーザー/1年版が4095円など。
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