IP電話やスマートフォンも検出、不正接続をブロック
社内ネットワークの多用な端末を「見える化」、PFU
2010/10/12
PFUは10月12日、社内ネットワークに接続されたIT機器を検出し、管理するアプライアンス「iNetSec Smart Finder」を発表した。PCやプリンタ、ネットワーク機器に加え、Wi-Fiで接続しているiPhoneやiPad、Android端末も把握可能という。
PFUはこれまで、社内ネットワークへの不正PCの接続を防止し、企業内のセキュリティ対策を支援する「iNetSec Patrol Cube」を販売してきた。新製品のiNetSec Smart Finderはその後継機種に当たる。同社独自の自動識別機能と「機器自動識別辞書」に基づき、専用ソフトウェアをインストールすることなく、社内ネットワーク上に存在するIT機器を検出し、登録されていない端末からの接続を遮断する。遮断された機器からは、Webブラウザを通じて接続申請を自ら行うことが可能だ。
新製品の特徴は、Windows PCだけでなく、ほかのOSを搭載したPCやルータ/スイッチ、NASやIP電話、さらには携帯端末など、幅広いIT機器に対応していること。従来の資産管理ツールではカバーしきれなかった、多様化するIT機器の管理や棚卸し、機器の適正配置を可能にする。今後も機器記事同識別辞書のアップデートによって、新しいデバイスへの対応を広げていく方針だ。
また、筐体を大型化して10/100/1000BASE-Tを3ポート搭載し、複数のネットワークセグメントで不正接続を検出できるようにした。ポートVLANならば3つまで、タグVLANでは最大16VLANまでサポートし、グループ単位で運用管理を行うことができる。
価格はアプライアンス本体の「iNetSec Smart Finder センサー」が18万円、管理用ソフトウェアの「iNetSec Smart Finder V1.0 マネージャー」は28万円。11月12日に出荷を開始する。
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