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NTTデータ・セキュリティらが独自に日本語訳を公開
PCI DSSバージョン2が公開、内容をより明確化
2010/10/29
PCI SSC(Payment Card Industry Security Standards Council)は米国時間の10月28日、セキュリティ標準の新バージョン「Payment Card Industry Data Security Standard(PCI DSS)2.0」を公表した。
PCI DSSは、クレジットカード会員データの保護を目的に、クレジット業界が定めたセキュリティ基準だ。6つのカテゴリ、12の要件から構成され、取るべき対策を具体的かつ明確に定めていることから、クレジット業界に限らず、一般的な企業や組織のセキュリティ基準としても採用されている。
新バージョンは、既存のバージョン1.2.1に比べ「大きな要求事項を新たに盛り込むものではない」(PCI SSCのプレスリリース)。PCI DSSに対する理解および導入を促すため、表現および内容をより明確にしていることが主な変更点だ。ほかに、リスクベースのアプローチの採用、小規模企業特有の環境への対応などが含まれている。
PCI DSS 2.0は2011年1月に発効する予定だ。バージョン1.2.1は2011年12月31日に失効することになる。
なおこれに合わせてNTTデータ・セキュリティは、日立ソリューションズと共同で「PCI DSSバージョン2.0 翻訳版」を作成し、Web上で公開した。同時に、バージョン1.2.1と2.0の差分比較資料も希望者に配布しているという。
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