NewsInsight
DoS攻撃かどうかの判断基準をまとめた報告書を12月に
「DoS攻撃?」と悩んだら相談を、IPA
2010/11/30
情報処理推進機構(IPA)は11月30日、サービス妨害攻撃(DoS攻撃)に対する留意事項をまとめた報告書を12月に公開することを明らかにした。同時に、「情報セキュリティ安心相談窓口」を通じて、DoS攻撃に関する相談にも対応していることを改めて表明している。
DoS攻撃とは、インターネット経由で大量のデータや不正パケットを送りつけ、攻撃対象のシステムがサービスを提供できないようにしたり、システムそのものをダウンさせたりする攻撃だ。これを悪用し、恐喝や詐欺に発展するケースが発生している一方で、システムの不具合が原因となり、ユーザーに攻撃の意図がないにもかかわらず、システムに障害が発生してしまう可能性があるとIPAは説明している。
IPAでは、情報セキュリティ安心相談窓口を通じて、DoS攻撃が疑われる場合の相談に応じると表明。また、産学の有識者による「サービス妨害攻撃対策検討会」を開催し、DoS攻撃に備えた対策手順例やDoS攻撃か否かを判断するための基準例、相談先などをまとめた報告書を12月に公開する予定という。
なお2010年5月には、三菱電機インフォメーションシステムズが岡崎市立図書館に納入した図書館システムに不具合があり、Webサイトにアクセスしにくくなる状態が発生。新着図書情報を集める自作プログラムを使って同図書館にアクセスしていた利用者が逮捕され、起訴猶予処分となる問題が起こっていた。
関連記事
情報をお寄せください:
Security&Trust フォーラム 新着記事
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。