プラグインなしでも表示し、安全性を視覚化
gooの検索結果に「ベリサインシール」を表示
2011/01/14
日本ベリサインは1月13日、NTTレゾナントが運営する検索サイト「goo」の検索結果に、ベリサインが提供する「VeriSign Trust Seal」のアイコンが表示されるようになったことを発表した。
VeriSign Trust Sealは、2010年7月に開始した、Webサイトの安全性を視覚的に確認できるサービスだ。Webサイトが実在する企業/団体によって運営されていること、マルウェアなどに感染していないことを日本ベリサインが確認した上で、「VeriSign Trusted」というシールを表示する。もしマルウェアが発見された場合はシールは自動的に非表示となる仕組みだ。
SSLサーバ証明書発行サービスが、SSL暗号化機能を必要とする、個人情報を取り扱う事業者向けであるのに対し、VeriSign Trustedは、情報を提供するがデータの暗号化までは必要としない、もう少し幅広いサイトを対象にしている。
VeriSign Trust Sealのもう1つの機能に、検索結果画面のうち、VeriSign Trust Sealを導入し、安全性を確認しているサイトにVeriSign Trustedのシールを表示するというものがある。しかしこの機能を利用するには、「AVG Link Scanner」プラグインを導入しておく必要があり、また対応ブラウザにも制限があった。
これに対し今回のgooの表示には、そのプラグインを導入する必要がなく、どのブラウザでも利用できるため、ユーザーの手間が省けることになる。なお、同社の親会社であるシマンテックのコンシューマー向けセキュリティ製品「Norton AntiVirus」の最新版でも、AVG Link Scanner同様、検索結果にVeriSign Trustedのシールが表示される仕組みを搭載しているという。
「現在では直接目当てのサイトに行くことは少なく、たいていは検索サイト経由でアクセスしている。そこで、目的のサイトが安心、安全であることを目に見える形で示さなければならない」(日本ベリサイン 代表取締役社長 古市克典氏)。日本ベリサインでは今後、ほかの検索サイトにも同様の連携を広げていく計画だ。
今後、VeriSign Trust Sealの機能をさらに強化し、脆弱性検知の機能などを追加していく計画だ。また、SSLサーバ証明書発行サービスの中に、VeriSign Trust Sealの機能を標準で盛り込む計画もある。
なお日本ベリサインは同時に、シール画像を表示させる「シールサーバ」を世界各地に増設し、表示速度を最大78%短縮したことも発表した。
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