「明日は我が身」のセキュリティ事故に備え

ラック、「サイバー119」サービスをパートナー経由でも提供

2011/02/24

 ラックは2月25日、「サイバー119パートナープログラム」を発表した。3月1日から提供を開始する。情報セキュリティ事故の発生時に緊急対応を行う「サイバー119」サービスを、パートナー企業を介して提供する。

 ラックはこれまで、情報漏えいや不正侵入といったセキュリティ事故が発生したときにセキュリティ専門家数人をオンサイトで派遣し、緊急対応と復旧支援を行うサイバー119サービスを、「サイバー救急センター」をベースに提供してきた。

 サイバー119では、IPSなどのセキュリティ機器を貸し出してセキュリティ監視センター「JSOC」による防御を行い、被害拡大防止策を講じるほか、事故原因の調査・分析、対外的なコミュニケーションの支援、事業に対するダメージコントロールなどの措置を行う。初動対応の終了後は、事業復旧計画や再発防止策の策定を行うほか、必要に応じてアフターフォローを提供する。同社によると、2010年の事故対応件数は130件を超えたという。

 サイバー119パートナープログラムは、パートナー参加企業を介して、サイバー119サービスを顧客に提供するものだ。パートナー企業の顧客救済サービスの1メニューとして、サイバー119をOEM的に提供する「事前契約サービス」と、顧客でセキュリティ事故が発生した際にラックを紹介する「スポットサービス」の2種類がある。ラックに対し、直接のコンタクトを持たない企業も、システムインテグレータやベンダなどのパートナーを介して緊急時対応を受けられることがメリットだ。

lac01.jpg ラック サイバーリスク総合研究所 サイバー救急センター長 江尾一郎氏

 ラックでサイバー救急センター長を務める江尾一郎氏によると、以前は、クレジットカード情報を大量に保有している電子商取引サイトなどが狙われるケースが多かった。しかし最近は、金銭に直接結び付くとは限らない知的財産やソースコード、あるいは会員情報などの漏えいリスクも高まっているという。「いまは起こっていなくても、明日は我が身だ」(江尾氏)。

 最近は、ASPやSaaS、IaaSなどの普及により、セキュリティ対策も含めたシステム運用の一部を外部にアウトソースしている企業が多い。こうした状況でセキュリティ事故が起こると、どこでどんなシステムが動き、何の処理を行っているかを把握しきれず「パニック」に陥るケースも散見されるという。「コスト削減の一環で運用を外部に任せたとしても、自社ブランドでサービスを提供している以上、管理責任は自社にあるはず」(同氏)とし、システムの把握にはじまる管理を徹底すべきだという。

 江尾氏は、セキュリティ事故はいつ起こるか分からないと前置きし、「一度きちんと対策を施したとしても、年月を経るうちに新たな脆弱性が発見されていく。健康を保つにはきちんと人間ドックを受けるのが重要なのと同じように、セキュリティ対策についても第三者の目による診断を受けることが重要だ」と述べた。

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(@IT 高橋睦美)

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