高いパフォーマンスでサーバ統合を支援

クラウドマークのメールセキュリティスイートは性能で勝負

2011/10/13

 クラウドマークは10月12日、同社のメールセキュリティスイート「Cloudmark Email Security Suite」の導入が増加していることを発表した。発表に先立ち来日した、米クラウドマークのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント、レオン・リシニュ氏によると、伊藤忠テクノソリューションズも導入し、顧客向けサービスに利用しているという。

 Cloudmark Email Security Suiteは、迷惑メールやフィッシングメール、ウイルスからシステムを保護し、メッセージの不正利用を防ぐコンテンツフィルタリングシステム「Cloudmark Authority」を中心に、メール配送エージェント(MTA)の「Cloudmark Gateway」、送信元のプロファイルに基づいてメールが正規なものかそうでないかを判断するレピュテーションエンジン「Cloudmark Sender Intelligence」から構成される。また、Cloudmark Authority上で動作し、いったんフィルタをすり抜けてメールストアに蓄積された不正なメールを削除する「Cloudmark ActiveFilter」も含まれている。

cloudmark01.jpg 米クラウドマーク エンジニアリング担当シニアバイスプレジデント レオン・リシニュ氏

 これまでフラグシップ製品として提供してきたCloudmark Authorityに加え、スイートを構成する各製品が高度に連携することで、効率的に不正なメールを排除できることが特徴の1つだとリシニュ氏は述べ、グローバルでの展開を加速させたいとした。

 もう1つの特徴は、1日当たり数百万通のメッセージを処理する、通信事業者などでの導入にも耐えられる高いパフォーマンスを提供することだという。「Cloudmark Email Security Suiteでは、すべてのコンポーネントがパフォーマンスを念頭に置いて設計されており、大量のメッセージを処理できる。通信事業者が選択する理由もそこにある」(リシニュ氏)。

 スパムやウイルス対策のためだけに専用のMTAを用意する必要がないため、コスト削減につながるというメリットもある。同社製品を導入したヨーロッパのある通信事業者では、それまで約400台のサーバで運用していたメッセージングシステムを、52台にまで統合したということだ。

 肝心のフィルタリング精度はどうか。

 Cloudmark Authorityでは、11種類のアルゴリズムを用いてメールの正規化を行い、複数のフィンガープリントを生成する。そして、これらの情報とローカルキャッシュの中身を照らし合わせて、スパムメールを検出する仕組みだ。もし、新種のスパムやウイルスが登場した場合は、そのフィンガープリントを生成し、数十秒以内に反映させる。

 たとえ、その数十秒以内に不正なメールがフィルタをすり抜け、ローカルストアに蓄積されたとしても、Cloudmark ActiveFilterを用いて後から除去可能だという。

 さらに、IPv6に対応していることも、特に日本の顧客にとってはポイントになるだろうという。「既存の迷惑メール排除手法のほとんどはIPv4をベースにしており、IPv6はサポートしていないため、インフラのアップグレードが求められたりするが、Cloudmark Email Security SuiteはIPv6レディだ」(リシニュ氏)。

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(@IT 高橋睦美)

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