クラウドとアプライアンスを活用して台帳作成を支援
PFU、モバイル端末も含めたIT機器の検出・管理サービス
2011/11/08
PFUは11月8日、PCやプリンタに加え、社内に持ち込まれるスマートフォンやタブレット端末も含めたさまざまなIT機器を管理するサービス「iNetSec Smart LCM」を発表した。2012年4月に提供を開始する予定だ。
同社はこれまで、PCの導入やキッティングから、故障時の対応、撤去、廃棄に至るまで、ライフサイクル全般を支援するフィールドサービス「エンドポイントLCM(ライフサイクルマネジメント)」を提供してきた。一方で、企業ネットワーク内に存在するさまざまな機器を検出し、棚卸し作業を支援するとともに、不正接続を防止するセキュリティアプライアンス「iNetSec Smart Finder」も開発、提供している。
新サービスのiNetSec Smart LCMは、LCMサービスとiNetSec Smart Finderを組み合わせて提供するものだ。PFUのクラウド基盤上にLCMシステムを構築し、iNetSec Smart Finderと連動して、社内に存在しているIT機器を一括して把握できるようにする。機器の稼働状況はWebインターフェイスを介して把握できるほか、「故障に伴う代替機の手配」「不要になった機器の撤去」といった作業手配の申請、承認ワークフローと組み合わせることもできる。
PFU サービスビジネス統括部 LCE基盤技術部部長 足立正明氏は、従来のIT機器台帳の作成/更新作業は、基本的に「ユーザーからの申請をまとめる」「目で見てチェックする」といった手作業に頼っており、「管理下にあるものだけしか管理できなかった」(同氏)という。しかし最近では、PCに限らず、スマートフォンなどさまざまなデバイスがオフィスに持ち込まれ利用されるようになった。
新サービスでは、iNetSec Smart Finderによって、「管理されていない機器も発見でき、ありのままの数字を把握できる」(同氏)ことが特徴だ。こうして検出した機器には、あらためて資産管理ツールやモバイルデバイス管理(MDM)ツールを導入し、管理を徹底することができる。
iNetSec Smart LCMの検出対象は、PCやプリンタ、無線LANアクセスポイントやNASのほか、iOS、Android OSを搭載したモバイルデバイス。料金は未定だが、1台当たり月額1500円程度を検討しているという。
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