リモートから制御権限の奪取が可能に
Oracle Java SEの脆弱性に注意を、NTTデータ先端技術が検証
2011/12/02
NTTデータ先端技術は12月2日、「Oracle Java SE JDK/JRE」に含まれるJavaScriptエンジン「Rhino」の脆弱性に関する検証レポートを公開した。悪用されれば任意のコードが実行される恐れのある、危険性の高い脆弱性だ。
この脆弱性の影響を受けるのは、Oracle Java SE JDK/JRE 7もしくはOracle Java SE JDK/JRE 6 Update 27以前のバージョン。細工を施されたWebページを閲覧するといった方法で、そのWebブラウザの実行ユーザー権限と同じ権限が奪取される。結果として、情報の流出やマルウェアのインストールなどにつながる恐れがある。
NTTデータ先端技術が実際に、Windows XP SP3上でIE 7/JRE 6 Update 23の環境を用意して検証したところ、細工したWebコンテンツをロードさせることで任意のコードを実行させ、ターゲットシステムの制御権限を奪取することに成功した。ターゲットシステムからリモートのサーバへのコネクションを確立させ、コマンド実行などを行えることが明らかになったという。
この脆弱性は、Oracle Java SE JDK/JRE 7 Update 1、Oracle Java SE JDK/JRE 6 Update 29で修正されている。オラクルは10月18日の定例セキュリティアップデートで、この脆弱性に対応していた。
しかし一方で、米マイクロソフトのセキュリティブログは、Oracle Javaの脆弱性を突いた攻撃が横行していると注意を喚起している。ブログによれば、2011年上半期に発生した脆弱性を突いた攻撃の中で、最も多く標的にされたのはOracle JRE、JVM、Java SEであり、アップデートが未適用のままになっているJavaに注意が必要という。
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