NewsInsight
テレビ番組のファイルと見せかけ注意喚起
総務省、WinnyやShareでのコンテンツ不正流通抑止実験
2012/01/20
総務省は1月20日、WinnyやShareといったP2P型ファイル共有ソフトを用いたコンテンツの不正流通を抑止する実証実験を、1月23日から29日にかけて実施することを発表した。著作権侵害コンテンツに見せかけたファイルを流通させることにより、それをダウンロードしたユーザーに直接、注意喚起を行うという試みだ。
P2P型ファイル共有ソフトではしばしば、動画などのコンテンツが権利者の許諾を得ずにアップロード/ダウンロードされている。今回の実証実験は、こうした著作権侵害コンテンツをダウンロードしようとするユーザーに注意喚起文を提示し、著作権に対する理解を深め、侵害行為の停止を促すことを目的としている。
実証実験では、テレビ番組などのコンテンツに見せかけたファイルを、WinnyやShareなどのファイル共有ネットワークに流通させる。このファイルの実体は権利者団体による注意喚起文で、動画ファイルだと思って開いたユーザーに、「違法にアップロードされたものだと知りつつダウンロードする行為も著作権法違反を構成しますので、即刻中止してください」といった注意を呼び掛ける。
総務省は今回の実証実験を通じて、注意喚起ファイルが実際にどのくらいダウンロードされ、著作権侵害ファイルのダウンロード抑止につながるかを検証するとしている。
関連リンク
情報をお寄せください:
Security&Trust フォーラム 新着記事
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。