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既存のMDMを「補完」するツールと位置付け

PFUが検疫ソフトウェアの新版、スマートデバイスに対応

2012/02/14

　PFUは2月14日、検疫ソフトウェアの新バージョン「iNetSec Inspection Center V7.0」を発表した。PCだけでなくスマートフォンやタブレット端末についても、OSのセキュリティレベルをチェックできるようになったことが特徴だ。

　iNetSec Inspection Centerは、端末の認証および検疫を実施するソフトウェアだ。OSのバージョンやセキュリティパッチの適用状況、ウイルス対策ソフトウェア導入の有無、さらに企業として導入を義務付けている必須ソフトウェアや禁止ソフトウェアの有無を検査し、ポリシーを満たさない端末の接続を制限する。PFUが検証して作成、配布している「検疫辞書」データの配布により、少ない負荷で運用できることが特徴だ。

　新バージョンでは、これまでサポートしてきたWindows／Mac OS／Linuxの端末に加え、AndroidおよびiOS搭載のスマートフォンやタブレット端末についても、検疫の対象とした。iOS 3／4／5、Android 1.6／2.0／2.1／2.2／2.3／3.0／4.0に対応している。これにより、「PCとスマートデバイスを別々に管理するのではなく、1つの製品で統合管理できる」（同社）という。

　iOSについてはOSのバージョンのチェックが、Androidについてはこれに加えてウイルス対策ソフトや必須ソフトウェアの有無ならびにパスワード設定のチェックが可能だ。さらに両プラットフォームとも、root化／Jailbreakの検査も行える。ポリシーを満たしていない端末については、同社のアプライアンス「iNetSec Smart Finder」を用いたARP遮断方式で、エッジネットワークへの接続を禁止できる。

　PFUは同製品を、紛失時に備えたリモートワイプ機能などを備えたMDM（モバイルデバイスマネジメント）製品を補完するツールと位置付けている。MDMソフトウェア自体がきちんとインストールされているかどうかを、iNetSec Inspection Centerでチェックするというイメージだ。

　iNetSec Inspection Center V7.0の利用に際しては、Android Marketなどから専用ソフトウェアをインストールする必要がある。参考価格は、PC 1000台、スマートデバイス 500台を対象に検疫を実施する場合で、iNetSec Inspection Centerが680万円、iNetSec Smart Finderが74万円。3月26日に出荷を開始する。