「ソーシャルエンタプライズ」へのステップに〜CSA Summit

インテル、Force.com上に認証サービスを構築して提供

2012/02/28

 米インテルは2月27日、RSA Conference 2012併催の「Cloud Security Alliance(CSA)Summit 2012」において、クラウドサービス向けのシングルサインオンサービス「Intel Cloud SSO」を発表した。当初はβサービスとして提供され、4月以降、本格サービスに移行する予定だ。

 Intel Cloud SSOは、複数のクラウドサービスに対する認証とアクセス制御、プロビジョニングといった機能を提供するサービスだ。ユーザーは、ポータルサイトを介して、salesforce.comのほか、複数のアプリケーションにシングルサインオンでアクセスできる。Intel Cloud SSOはそのバックエンドで、クラウドとユーザーの間を仲介する「ブローカー」として動作し、ユーザーの操作と運用管理作業を簡素化するという。

intel01.jpg 「Intel Cloud SSO」のデモンストレーション画面。Force.com上に構築されたサービスにログインすると、「My Apps」に登録されている各サービスへのシングルサインオンが可能だ。「鍵」マークが付いているアプリケーションについては、追加認証が必要になる

 最大の特徴は、オンプレミスの認証製品ではなく、Salesforce.comのPaaS「Force.com」上に構築したサービスであることだ。インテルはこれを、IAMaaS(Identity and Management as a Service)と表現している。

 クラウドサービスに対する認証だけでなく、既存のエンタープライズ環境の認証システムとの統合も可能だ。また、アクセス先のアプリケーションやサービスの重要度、あるいはユーザーの環境やアクセスしてきた時間といった「コンテキスト」(文脈)に応じて、ワンタイムパスワードなど、追加の認証を加えることもできるという。

 米Salesfoce.comのISVアライアンス担当バイスプレジデント、ロン・ハドルソン氏は、Intel Cloud SSOは、「オンプレミスと同レベルの安全なアクセスをクラウドにも提供する」と述べた。そして、認証やアイデンティティ管理の機能をサービスとして提供することが、「『ソーシャルエンタープライズ』というビジョンに向けた重要なステップになる」とした。

(@IT 高橋睦美)

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