「Webページにアクセスするだけでコード実行」も検証
MSXMLの脆弱性を狙うゼロデイ攻撃に注意
2012/06/22
Microsoft Windows OSに存在する未パッチの脆弱性(CVE-2012-1889、KB2719615)に対する攻撃が複数確認されている。これを受けて、情報処理推進機構(IPA)やセキュリティベンダが注意を呼び掛けている。
この脆弱性は、マイクロソフトが6月13日の定例セキュリティアップデートに合わせて公表したものだ。Microsoft XML Core Services(MSXML)に未解決の脆弱性が存在しており、悪用されると、Internet Explorerで特定のWebページを閲覧しただけで任意のコードを実行される恐れがある。
脆弱性が存在するのは、MSXML 3.0/4.0/5.0/6.0で、サポート対象となっているすべてのバージョンのWindows OSとOffice 2003/2007が影響を受ける。日本マイクロソフトは同日、この脆弱性に関するセキュリティアドバイザリを公開。脆弱性を悪用した攻撃コードが実行されないよう設定を変更する回避策(FixIt)の適用や、Enhanced Mitigation Experience Toolkit(EMET)の利用を推奨している。
この脆弱性に関して検証を行ったNTTデータ先端技術のレポートによれば、Windows XP SP3 Internet Explorer 7の環境で、MSXMLを呼び出すように細工を施したWebページにアクセスしただけで攻撃コードが実行され、ターゲットシステムの制御の奪取が可能であることが確認できたという。
すでに、この脆弱性を悪用した攻撃コードはいくつか確認されている。英ソフォスは、ヨーロッパのある医療関連企業のWebサイトが改ざんされ、JavaScriptなどを使った攻撃コードが埋め込まれていたことを確認したと報告。日本IBMの東京SOCも、国内での攻撃を確認したという。
各社は、マイクロソフトが提示している回避策を早急に適用するよう強く推奨している。また、セキュリティ対策ソフトのアップデートも有用という。
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