デバイス接続のコントロール機能などを強化
キヤノンITS、ESETの法人向けセキュリティソフト新版を発表
2012/08/23
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は8月23日、スロバキアのESETが開発した企業向けセキュリティ対策ソフトの新版「ESET Endpoint Security」と「ESET Endpoint アンチウイルス」の販売を9月3日から開始すると発表した。
両製品とも、ヒューリスティック検出などを特徴とするコンシューマー向けウイルス対策ソフト「ESET NOD32 アンチウイルス」の検出エンジンをベースにしたセキュリティ製品だ。ESET Endpoint アンチウイルスはウイルス/スパイウェア対策機能を、ESET Endpoint Securityはそれに加えて不正侵入対策や迷惑メール対策機能を提供する。また、企業や官公庁、教育機関での運用管理のために、Webブラウザから利用可能な運用管理ツール「ESET Remote Administrator」が付属している。
新バージョンでは名称から「NOD32」を外して、法人向けに差別化を図った。機能面では、CD/DVDドライブやUSBメモリなどの利用を制御し、操作ログを記録する「デバイスコントロール」機能を追加している。また、ESET Endpoint Securityは、URLやカテゴリに基づいて特定のWebサイトへのアクセスを制御する「Webコントロール」機能も搭載した。
運用管理機能も強化し、アップデートなどのタスク開始時間をランダムに遅らせることができる、タスクのランダム実行をサポート。これにより、ネットワークへの負荷を軽減できるという。さらに、クライアントから収集したログをエクスポートし、サードパーティ製の資産管理ツールなどと連携することも可能となっている。
別パッケージとしても提供されるWindows Server向けのセキュリティ製品「ESET File Security for Microsoft Windows Server」や、Mac OS X向けの「ESET NOD32アンチウイルス(Macクライアント用)」も同梱する。ライセンス価格は、「企業向け」「教育機関向け」「官公庁向け」の3つに分かれており、企業向けの場合、ESET Endpoint アンチウイルスが3710円から、ESET Endpoint Securityは5360円から(いずれも6〜24ライセンスの場合)。ESET File Security for Microsoft Windows Server単体の価格は2万円となっている。
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