官民のコンテンツを集約、「ここからセキュリティ!」
さまざまな組織のセキュリティ情報を集約するポータルサイト、開設
2012/09/19
さまざまなセキュリティ関連組織や企業が独自に提供してきた情報セキュリティに関するコンテンツを集約したポータルサイト、「ここからセキュリティ!」が9月19日、オープンした。これまで、政府機関のほか、セキュリティ関連企業や団体がばらばらに公開してきた情報セキュリティの普及、啓発関連資料を集約し、提供していく。
ここからセキュリティ!は、セキュリティ初心者も含め、幅広い層に向けて情報セキュリティに関するコンテンツや資料を提供するポータルサイトだ。警察庁、総務省、経済産業省といった政府機関のほか、NISC(内閣情報セキュリティセンター)、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)、JPCERT/CCやJNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)といった業界団体、あるいはシマンテック、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ、トレンドマイクロといったセキュリティベンダが提供するコンテンツと詳細情報へのリンクをまとめていく。IPAのサイバーセキュリティ注意喚起サービス「icat」やセキュリティベンダ各社が提供する「脅威レベル情報」も表示する。これにより、ユーザーがさまざまなWebサイトに個別にアクセスして情報を集める手間を省く。
また同ポータルでは、初心者でも、自分の身を守るために必要な情報にたどり着きやすくするよう、「被害に遭ったら」「対策する」「教育・学習」「セキュリティチェック」「データ&レポート」といった分類で情報を提供している。「ワンクリック請求」など具体的な不正アクセスの名称を知らなくとも、起こった現象に基づいて、関連する情報を得られるよう工夫しているという。
ここからセキュリティ!は、不正アクセス防止対策に関する現状の課題や改善方策について意見を集約するための官民意見集約委員会(官民ボード)の下、IPAが主体となって運営する。この取り組みを通じて、国民全体の情報セキュリティ対策水準の引き上げを図るほか、関係する省庁や機関が保有する情報の集約を進め、資料の相互利用の促進につなげるとしている。
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