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特集:仮想化によるサーバ統合の新常識

【第1回】
仮想化にはマルチコア/マルチソケット型サーバが
最適という新常識



 仮想化技術を使ったサーバ統合がいよいよ普及段階に入ったようだ。従来は最新テクノロジに興味がある一部の企業がテスト的に導入するケースが多かったが、最近は一般企業が実稼働しているシステムに対して仮想化によるサーバ統合を適用しようとしている。今後はシステムの規模を問わずに仮想化技術は一般的な選択肢になるだろう。

 

仮想化のパフォーマンス問題

 

 だが、仮想化技術によるサーバ統合で企業内の情報システムの問題のすべてが解決するかというとそういう訳ではない。仮想化技術が普及するに従って、皮肉なことに仮想化運用の難しさも浮き彫りになってきた面がある。テスト環境では従来の仮想化ソリューションで対応できるが、実稼働するシステムに適用することを考えると、想定通りに行かない面があるのだ。

 現状の仮想化ソリューションによるサーバ統合の問題点とは何だろうか。1つはパフォーマンスだ。仮想化技術によるサーバ統合とは、物理的な1つのサーバ上に複数の仮想マシンを構築し、その仮想マシンの上でOSやアプリケーション、業務システムを稼働させるという考え方だ。これによって複数の物理的なサーバを1台にまとめることができる。

 ただ、1つ1つの業務システムが要求するリソースは変わらないために、1台の物理サーバでは荷が重くなることがあるのだ。特に1基、2基のプロセッサを搭載するシングル、デュアルソケット型サーバではこの問題に悩むことが多い。

 

マルチソケット型サーバを敬遠する理由がなくなった

 

 ここで注目を集めつつあるのは、1台のサーバに4基以上の複数のプロセッサを搭載したマルチソケット型のサーバだ。豊富なプロセッサパワーを生かして、負荷が高い仮想化ソリューションでも楽に動かすことができる。だが、これまで4基、8基のプロセッサを搭載するようなマルチソケット型サーバは2つの理由で、敬遠されがちだった。

 1つはパフォーマンスだ。マルチソケット型サーバはソケットを増やしてもその性能が比例して増えるケースが少なかった。例えば、使い方によっては、4つのプロセッサを8つにしても、性能は2倍にならず、1.5倍程度にしかならないということも、ありえたのだ。もう1つの敬遠理由は価格だ。プロセッサを増やしても性能は思ったほど上がらないが、サーバ機自体の価格は高価だった。ユーザー企業にとっては投資しても、それに見合うパフォーマンスを得られないという状況だった。

 しかし、「現在、マルチソケット型のサーバが敬遠されるこの2つの理由はなくなった」と日本ヒューレット・パッカードのテクニカルセールスサポート統括本部 ISSソリューション本部 ISS技術部 エグゼクティブコンサルタントの飯島徹氏は語る。「システム全体で32ソケットが必要だったら、いままでは2ソケットのサーバを16台だった。しかし、現在は8ソケットを4台のほうが総合的によいといえる」と強調する。

 マルチソケット型サーバが敬遠されてきた理由の1つ、価格はどう克服されたのだろう。飯島氏によると、これまでは2ソケットのサーバを4台買う価格と比較して、8ソケットのサーバは大幅に高額だった。だが、最近はこの価格差がほとんどなくなってきたという。

 

1つの仮想マシンが高速なメモリを独占可能に

 

 また、パフォーマンスについては、マルチソケット型サーバは同じソケット数のデュアルソケット型サーバを上回ることもあるという結果が出ている。特にNUMA構成を採るクアッドコアAMD Opteron™プロセッサではその性能アップは顕著だ。NUMA構成ではプロセッサがそれぞれ高速なハイパートランスポートで接続された専用のメモリを持つ。仮想化環境では、仮想マシンに対してどのプロセッサ、どのメモリを利用するか制御することができる。つまり高速な回線で接続されたメモリだけをプロセッサに使わせることが可能な訳だ。現在の仮想化ソリューションでは仮想マシンごとに4つの仮想プロセッサを割り当てることができるため、1つの仮想マシンが1つのソケット(4コア)と高速接続されたメモリを独占できることになる。

 対して、仮想化技術を使っていない一般的な環境ではアプリケーションが利用するプロセッサやメモリを制御することが困難である。そのためあるアプリケーションがわざわざ遠くにあるメモリにアクセスして結果的に速度が遅くなる可能性があるのだ。ハイパーバイザー層を備える仮想化サーバの方が、仮想化していないサーバよりもNUMAに最適化しやすいということになる。

クアッドコアAMD Opteron™プロセッサを採用したマルチソケット型サーバの構成。プロセッサがメモリを独占できる

 

複数の窓口で負荷を平準化

 

 マルチソケット型サーバには、多くのプロセッサを利用し、仮想マシンを柔軟に移動させられるというメリットもある。1つのソケット上で複数の仮想マシンを動かす場合、特定の仮想マシンだけに負荷がかかることが多い。この場合、マルチソケット型サーバなら別のソケットに仮想マシンを瞬時に移すことができる。対して、デュアルソケット型サーバでは移動対象のソケットは残りの1つに限定される。

 もちろん仮想化ソリューションの管理機能を使えば、仮想マシンを別のサーバに移して負荷を平準化することはできるが、刻々と変化する各仮想マシンの負荷を平準化しつづけるのは困難である。その間、ユーザーは遅いサービスを使い続ける必要が出てくるのだ。マルチソケット型サーバでは、ソケットという「処理を受け付ける窓口が多くあり、重い処理、軽い処理があっても平準化しやすい」(飯島氏)のだ。

 さらに、仮想マシンを動かすためのコントロールシステムの負荷も考えないといけない。コントロールシステムとは仮想マシンを管理するシステムコンソールやホストOSを指す。このコントロールシステムもソフトウェアとしてサーバのリソースを消費し、仮想マシンと同様に処理の待ち行列に加わっている。そのため、コントロールシステムの数は少ない方がオーバーヘッドは小さい。つまり、コントロールシステムが少なくてすむマルチソケット型サーバの方が相対的にオーバーヘッドは少なくなるのだ。飯島氏は「マルチソケット型サーバを選択しない理由はない」と話す。

 

クアッドコアAMD Opteron™プロセッサを8基搭載

 

 価格とパフォーマンスが適正化され、マルチソケット型サーバは特定アプリケーション向けの特別なサーバではなくなった。HPが6月下旬に出荷を開始したクアッドコアAMD Opteron™プロセッサ搭載の「HP ProLiant DL785 Generation 5」は、マルチソケット型サーバの新常識を象徴する本命製品だ。

HP ProLiant DL785 Generation 5

 DL785 G5はクアッドコアAMD Opteron™プロセッサ8300番台(2.2GHz/2.3GHz)を最大8基(32コア)搭載できるハイパフォーマンスサーバ。メモリはDDR2に対応し、最大256GB搭載できる。内蔵ストレージは標準で8ベイ、最大で16ベイまで拡張可能。11個のPCI-Expressスロットを備える。現在のところクアッドコアAMD Opteron™プロセッサを8基搭載するサーバを出荷するのは主要ベンダではHPだけという。クアッドコアAMD Opteron™プロセッサを4基搭載した構成の希望小売価格は225万7500円(税込)から。

 飯島氏はDL785 G5について、「アプリケーションに制限はない。暇な仮想マシンと忙しい仮想マシンが混在する一般的な仮想環境であれば何にでも有効に使える」と説明する。

 HPは同時に、クアッドコアAMD Opteron™プロセッサ8300番台を最大4基搭載できる「HP ProLiant DL585 Generation 5」も6月下旬に出荷開始した。希望小売価格は121万8000円(税込)から。以前の製品である「HP ProLiant DL585 Generation 2」と比較して、性能は1.5倍になったが、価格はほぼ据え置き。価格性能比を大幅に向上させた。

 AMD Opteron™プロセッサを搭載したHPのx86サーバはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)などの科学技術計算で広く使われてきたが、最近はその高い性能を生かして、データベースなどの一般業務システムや仮想化ソリューションのプラットフォームとしても利用が増えているという。


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