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@IT > FlashとColdFusion MXによるエンタープライズアプリケーション構築セミナーレポート |
企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2004年1月31日 |
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Webアプリケーションにおけるリッチクライアント化への関心が高まる中、2003年11月28日(金)、「FlashとColdFusion MXによるエンタープライズアプリケーション構築」セミナーが開催された。2回目を迎える本セミナーでは、前回同様に株式会社野村総合研究所の三井氏とマクロメディア株式会社の須賀氏によるセッションが持たれたあと、NECシステムテクノロジー株式会社 坂田氏が登場し、同社のリッチ・インターネット・アプリケーションへの取り組みを紹介した。
■SIerにとってRIAとは?
野村総合研究所 情報技術本部 企画・業務管理室 主任ITデザイナ 三井英樹氏は、SIerが今後リッチ・インターネット・アプリケーションに取り組むべき理由を明らかにする。SIerのコストダウンへの取り組みは限界に来ていること。技術の標準化に伴い差別化が難しくなってきていること。新しい技術が登場しないと技術者のチャレンジ精神が維持できないこと、などを理由に、新しい付加価値の創造が必要であると説明し、その新しい付加価値がリッチ・インターネット・アプリケーションではないかと断言する。一方、ユーザーにとってのリッチ・インターネット・アプリケーションの意義は、単なる飾りやグラフィックデザインではなく、「操作に迷うことなく快適に使える」「快適になることによって生産性が向上する」ことだという。同氏は、リッチ・インターネット・アプリケーションを実現するための技術的要素、開発体制、開発時のコストの問題などについて説明する。これらの内容については前回のセミナーと同様なのでこちらを参照いただきたい。 ■RIAは「体験」によって付加価値を提供する
野村総合研究所 三井氏がRIAのメリットを操作の快適さや生産性向上に置く一方で、RIAの目的はユーザーに「リッチな体験」を提供することだと説明し、RIAの意義を補足したのはマクロメディア株式会社 サーバーテクノロジー マネージャー 須賀正明氏だ。同氏は、これまでWebビジネスの価値を左右してきたのはサービス内容の良し悪しだったが、これからは「体験」の良し悪しが価値を決めると説明した。 RIAを構成する要素は、「デスクトップの使い勝手」「コミュニケーション機能」「Webアクセスの利便さ」の3つであるとした上で、さまざまなケーススタディーを紹介した。その中でも注目されるのは、ワンスクリーンでホテルが予約できる米Watergate Hotelの「OneScreenホテル予約システム」と米国MINIの「www.MINIUSA.com」だ。 「OneScreenホテル予約システム」は、従来、ユーザーが空室確認からプランの選択、予約、決済の作業までを何画面も経て行わなければならなかったところを、たった1画面で可能にした実例だ。ユーザーは複雑な操作と、応答の遅いページに悩まされることなく予約作業を快適に行える。効果としては、コンバージョンレートが2倍に向上し、年間の予約数は前年度の135%となった。しかも、89%のビジネスがリアルビジネスではなくOneScreen ホテル予約システムによって獲得されたという。 一方、www.MINIUSA.comは、画面上で車のボディー色からホイールの種類、シートやハンドルの色にいたるまで、細かなカスタマイズをWeb上で試し、見積もりもとることが可能なサイトだ。効果としては、購入者の70%はWebサイトの登録者という数字からオンラインにおけるブランド戦略に成功したと評価していること、1年間のセールス台数は目標値を25%超え、購入者の78%はWebサイトから誘導されたということが紹介された。
この後には、RIAを実現するプラットフォームとしてJ2EEが最適であること、J2EEを基盤とするマクロメディアのMXエンタープライズアーキテクチャがFlashによるRIAを提供することなどが紹介された。これらは前回のセミナーと同様の内容なのでこちらを参照いただきたい。 ■RIA開発をコンポーネントによって効率化
NECシステムテクノロジーは、Flashを使ったリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)開発を効率化するコンポーネント群「eBizSolution RIA」を開発している。同社は、国内大手自動車メーカーのWebサイト構築をはじめとする、RIAを開発した経験をeBizSolution RIAに集約している。 NECシステムテクノロジー株式会社 Webビジネス事業部 主任 坂田泰平氏はRIA構築の問題点として「RIA開発は、SIerにスキルの蓄積がないオブジェクト指向やActionScriptの知織を要求するため、開発に時間と工数がかかり、デバックに時間がかかる」と指摘する。eBizSolution RIAは、これらの問題を解決するために開発されたソリューションだという。 eBizSolutionは、Flashアプリケーション開発を効率化するためのコンポーネント群で、キー制御、テキストボックス、ボタン、グラフ、コンフィグレーションといったコンポーネントで構成されている。これらのコンポーネントはMacromedia Flash MX 2004にアドオンでき、パーツをビジュアルに配置して開発を行うことができる。例えば、矢印キーやEnterキーによる項目移動処理やテキストフィールドに数値を入力する際のカンマや円マークの自動入力、入力と同時に行われる自動計算や動的表示などのよく行われる実装から、棒グラフ、折れ線グラフ、ガントチャートの表示といったビジュアルな実装までを、経験が少なくても効率よく行うことができる。
同氏は、RIAのメリットとして、表現力と操作性の向上、レスポンス性能の向上を挙げた。RIAは画面遷移を発生させることなくブラウザ側で処理を行うことが可能なため、クイックレスポンスを提供できる。しかも、サーバ側の処理の一部をクライアント側で実行するため、パフォーマンスの高いクライアント側のCPUを利用し、サーバの負荷を軽減できることなどを説明した。 同社は今後、システム構築の世界が徐々にRIAへと移行することを先読みし、EC、CRM、コミュニティ、基幹連携といった分野にRIAを加えパッケージやコンポーネント群を整備。コンサルティングからシステム構築、統合マネジメントまでを包括的にサポートするソリューションを提供していく予定だという。
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【主催】 マクロメディア株式会社 株式会社アットマーク・アイティ 【協賛】 NECシステムテクノロジー株式会社
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