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@IT > SharePoint Portal Serverで実現する新しいワークスタイルの形 |
企画:アットマーク・アイティ 営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限2003/8/15 |
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ビジネス社会は、加速的に展開スピードを増している。市場は常に新製品を欲しており、意思決定の一瞬の遅延が社運を左右する。それは経営トップだけの問題ではない。日々身の回りで発生する情報を駆使するインフォメーションワーカーにも、生産性の向上とスピードアップ、そして適切かつ効果的な「質の高い」意思決定が求められている。 情報を制す者がビジネスを制す現代においては、組織の1人ひとりがインフォメーションワーカーでなければならない。しかし、インフォメーションワーカーの生産性も、個人個人はすでにかなりのレベルに達している。基幹システムから売り上げデータをExcelに落として分析したり、マーケティング戦略を整理するためにPowerPointでプレゼンテーションファイルを作成したりといったワーキングスタイルは、いまや当たり前となってきた。 問題は、インフォメーションワーカーがチームとして働くときの生産性だ。時間をかけて作成された、資料価値の高いExcelやPowerPointのファイルが個人のPCの中で死蔵されていたり、ファイルサーバにコピーしたものの、アップデートされるマスターファイルとの間でバージョンの差が生じて実際は使いものにならなかったり。情報共有環境が十分でないために、チームワークの品質を落としているというのが、本当のところではないだろうか? 質の高いインフォメーションワーカーが相互に連携することで、企業全体のエンパワーにつながるのである。 そうした現状に解決策を提示するのが、マイクロソフトから2003年に登場予定の企業ポータル製品「Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003」(以下SPS)と、Windows Server 2003のアドオンコンポーネントとして提供される「Microsoft Windows SharePoint Services」(以下WSS)である。これらはインフォメーションワーカーの生産性向上とナレッジマネジメントに焦点を絞って開発された戦略的製品だ。ここでは、両製品の概要とめざすゴールについて紹介したい。
WSSは、「SharePoint Team Services」の後継に当たる。アーテキテクチャ的にはSPSのサブセットとして利用されており、単体でもWindows Server 2003のアドオンコンポーネントとして提供される。つまり、Windows Server 2003を購入すればWSSは無償で利用できるというわけだ。WSSはまた、高度に進化したファイルサーバとしても利用可能だ。ファイルのチェックイン/チェックアウト機能や履歴管理機能、メンバー情報の共有機能、ファイル登録のメンバー通知機能、Office System クライアントアプリケーションとの密接な連携機能などを有しており、チームで文書を作成、管理、活用するプラットフォームの役割を果たすことができる。 SPSは、WSSのアーキテクチャをベースに利用して、企業に必要な機能を拡張・強化したエンタープライズ向け製品である。前バージョンは名称を「Microsoft SharePoint Portal Server 2001」としていたが、今回のリリースからOffice Systemのファミリとして提供され、「Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003」となった。この製品名変更の理由は、インフォメーションワーカーの強力な武器となっているOffice製品群との連携を強化し、個人の生産性を高めつつ、チームのコミュニケーション&コラボレーション強化へ発展させる実現策と米国マイクロソフト社が判断したことによるものだ。
マイクロソフト株式会社 製品マーケティング本部 エンタープライズ サーバー製品部 eビジネス&ポータルグループ プロダクトマネージャ 土方飛鳥氏は、この製品の特徴を次のように語る。
「アーキテクチャ的に前バージョンから大きく刷新されており、SPSは.NET Framework上に構築されたアプリケーションとして提供され、データストレージはSQL Server 2000を利用します。ポータルサイトの画面を構成する個々のコンテンツ(Webパーツ)は、開発スキルがなくてもFrontPage 2003を利用すれば容易にカスタマイズできます。高度な開発が必要な場合は、Visual Studio .NETが使えます。つまり、.NET上でWebアプリケーションを開発するスキルがそのまま生かせるのです。サードパーティが開発したWebパーツを再利用すれば、企業内での開発コストを軽減することも可能です。また、パーソナライゼーション機能やサイト管理機能といった基本的なポータル機能のほか、速度・精度が大きく向上した統合検索機能、ほかのアプリケーションとのシングルサインオン機能、BizTalk Serverとの連携によるアプリケーション統合を実現します」
ポータルといえば「Webブラウザで使うもの」という固定観念があるが、マイクロソフトのSPSおよびWSSは、Webブラウザはもちろん、Office System クライアントアプリケーションからも利用できる。これは、Webブラウザだけで仕事が完結するわけではない現状を踏まえたうえで構築された、真の情報共有のためのアーキテクチャだからだ。ここが、他社のポータル製品と大きく位置付けが異なる点だ。
ポータルを構築することで情報共有環境が整い、個人の仕事の質がそのままチームの仕事の質となる。これにより、企業への貢献度の高いインフォメーションワーカーが増え、生産性の向上とともにコスト削減が実現する。また、ビジョンを1つにすることで企業に対する帰属意識も高まる。それは容易に理解できる。では、実際にどのような形でポータルを導入していけばいいのだろうか? 同社 製品マーケティング本部 エンタープライズ サーバー製品部 eビジネス&ポータルグループ マネージャ 中野雅由氏は、“方法は大きく2つある”と語る。
「1つは情報システム集中型といって、SPS利用による全社一斉導入のパターンです。企業全体で生産性を向上できるとともに、コンテンツやセキュリティを一元管理・保守できるという点で正統派の手法といえ、高い導入効果が期待できます。とはいえ、全社一斉導入は難しいというケースがあることは、われわれもよく理解しています。そういうお客さまのための方法論が、WSSでの部門分散導入です。WSSにはパーソナライゼーション機能や統合検索機能などはないものの、Windows Server 2003さえあればすぐに始められるので、導入の敷居が低くコストもかかりません。また、将来的に全社展開することになっても、SPSで容易に統合可能です」 このように、トップダウンとボトムアップ、どちらのニーズにも応え、高い拡張性を有しているのがマイクロソフトのポータルソリューションのユニークさといえるだろう。
最後に、SPSで現実のものとなる新しいビジネスコラボレーションの形を、具体的なシナリオで一足早く体験してみることにしよう。 ある電機メーカーに新卒で入社した山田氏は、営業部門に配属されることになった。この会社ではパーソナライズされた全社ポータルを構築しており、山田氏にも新人用のポータルサイトが用意されている。このサイトでは、新人用の研修メニューのほか、営業活動の参考となる過去の案件のドキュメントや社内人脈を検索する機能が用意されている。これらを活用すれば、ベテラン営業マンと同様の動きができるのだ。 また、SPSではシングルサインオン機能が提供されるので、別のアプリケーションとして構築されている顧客管理システムや在庫管理システムのデータもSPSの画面に組み込んでそのまま閲覧可能だ。つまり、ポータルから出ることなく、1つの画面の中でさまざまな業務を処理できるのだ。山田氏は情報やアプリケーションを探し回る必要もなく、業務をこなすことに集中できたのである。
以上のようなシナリオは、SPS利用のほんの一例だ。もしユーザーが経営幹部であれば、全社レベルの売り上げ情報や最新の研究開発情報といった企業経営で求められる情報。部門を統括する管理職者であれば、必要な人材を探すための人事情報など、その社員のステータスに合わせたコンテンツ。これらをきめこまかくパーソナライズして利用できる。もちろん、SPSの管理者は全社レベルの管理ポリシーを基にサイトを削除したり、整理し直したりと、企業ポータルを簡単に一元管理できるのだ。 利用者にとっても開発者にとっても管理者にとっても、利便性が高く、容易に利用できる全社ポータルソリューション、それがMicrosoft Office SharePoint Server 2003とWindows SharePoint Servicesで実現する世界なのである。 「高機能でスケーラブルなポータルを実現するSharePoint Portal Server 2003」へ
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