マイクロソフトがEインフラ構築のための
サーバ製品を3本を同時発表
2001/4/11
マイクロソフトは4月10日、コラボレーション環境実現やインフラ構築のためのサーバソフトウェア3製品を発表した。
今回発表されたソフトウェアは、Webアプリケーションの動作を複数サーバへロードバランシングすることにより、スケールアウトと可用性を実現する「Application Center 2000」、企業ネットワーク内に存在する各種ドキュメント情報などを管理しポータル構築を行う「SharePoint Portal Server 2001」、Exchange Server 2000と連携し導入の容易なWebグループウェア「GroupBoard for Exchange Version 1.0」の3製品。各ソフトウェアのおもな特徴は下記のとおり。
同社執行役員エンタープライズソリューション本部長 瀬戸口靜美氏 |
Webシステムにおける、データベースやWebサーバなどのバックエンドシステムとクライアントの中間に配置することで、ロードバランシング(負荷分散)機能の提供や可用性の向上、クラスタの構築や管理を実現する製品。ロードバランシングについては、ネットワーク層レベルでの負荷分散のほか、COM+などのコンポーネントレベルでの負荷分散が可能なため、特にクラスタを意識することなく既存アプリケーションをスケールアウトさせることが可能である。
製品の推定小売価格は、通常パッケージが55万1000円。ライセンス体系は、マシン性能に応じて価格が適用されるプロセッサライセンスで提供される。発売日は2001年4月27日。
●SharePoint Portal Server 2001
開発コード名で「Tahoe(タホ)」と呼ばれていたものが、正式リリースにあたり「SharePoint」の名称で登場した(1月10日付け記事参照)。SharePoint
Portal Server 2001では、(1)企業内ポータル構築、(2)統合検索、(3)ドキュメント管理、の3大機能が提供される。
同製品はマイクロソフトが表明する「デジタル・ダッシュボード」に準拠しており、「Webパーツ」と呼ばれる機能モジュールを組み合わせて、ユーザーごとにカスタマイズ可能な企業内ポータル構築が行える。このほか、「Webストレージ」という仮想ファイルシステムの概念をもっており、ファイルサーバのみならず、Exchange Serverのパブリックフォルダやノーツ/ドミノ内のデータベースなども含めた統合検索機能が提供される。
先日、Office XPが発表された際に紹介された「SharePoint Team Services」とは姉妹製品にあたり、Team Servicesがあくまでベーシックなコラボレーション機能を提供するものなのに対し、Portal Serverではより本格的な企業内ポータル構築や統合検索機能が可能になるなど、差別化が図られているという。
製品の推定小売価格は、通常パッケージが95万7000円(5CAL)。発売日は2001年5月18日。
●GroupBoard for Exchange Version 1.0
一般にWebグループウェアと呼ばれるカテゴリの製品で、Exchange Server 2000が導入されている環境であれば、すぐにでもWebブラウザを介して「電子メール」「スケジュール管理」「掲示板」といったグループウェアの基本機能が利用できるようになる。
先日、同社がSmall Business Server 2000を発表した際に、SBS 2000の初回出荷5000本限定パッケージに無料で添付することを表明していたように、2001年4月10日以降であれば、無償で同社Webページよりダウンロードが可能である(ただし、本製品の動作にはExchange Server 2000が必要)。
今回の製品発表により、マイクロソフトは大規模環境に対応したアプリケーションサーバ、Exchange Serverに代表されるメッセージング/コラボレーション分野を強化したことになる。
(編集局 鈴木淳也)
[関連リンク]
マイクロソフトの発表資料(3種類のサーバソフトウェアを発売)
マイクロソフトの発表資料(Application
Center 2000)
マイクロソフトの発表資料(SharePoint
Portal Server 2001)
マイクロソフトの発表資料(GroupBoard
for Exchange)
GroupBoardダウンロードページ
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