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@IT > デフラグでクライアントPCの安定性向上と性能劣化防止を実現 |
企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:デジタル・アドバンテージ 掲載内容有効期限:2004年7月11日 |
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リズム時計工業(株)は、デフラグメント・ソフトウェアのPerfectDisk 6.0を全社で導入し、クライアントPCのデフラグメント処理を中央のシステム部門で一括管理している。これにより同社は、クライアントPCの安定性を向上させ、低帯域のフレームリレー網を使った全国拠点間のファイル共有環境を実現させたという。導入背景とPerfectDisk 6.0を選択した理由について、リズム時計工業(株) 総務経理部 システムグループ主事の福田雅嗣氏、同主任の清水靖隆氏にお話を伺った。
―― まず、リズム時計工業さんのPC環境の特徴について教えてください。 福田:営業系部門と事務系部門で使われるクライアントPCが全社で300台ほどあり、それらを私と清水の2人で管理しています。これ以外にも開発部門にPCがありますが、技術者は自分でPCを管理できるので、営業系/事務系PCとは分けて管理しています。 ―― それは本社だけでなく、全国の拠点にあるPCをすべて含んでいるのですか? 福田:ええ。それらはすべてクローズなフレームリレー網でネットワーク接続されています。これらの中には、数台のPCからなる小規模な拠点も多く、場所にもよりますが、接続回線の帯域は64kbps〜128kbpsとあまり高くありません。現在、より高速な広域イーサネットへの移行を検討中です。 ―― クライアントPCのOSは何ですか?
福田:ほとんどがWindows 2000です。もともとはWindows NT 4.0を利用していました。このWindows NT 4.0導入当時、デスクトップPC用途としてはWindows 98が主流だったのですが、PCに詳しくない事務系/営業系ユーザーにPCを自由に使わせると、業務とは無関係なソフトウェアを勝手にインストールしたり、遅くなるからといってウイルス対策ソフトを停止させたり、アンインストールしたりするケースがあり、アクセス制限の強力なWindows NT 4.0を導入して、ユーザー権限だけをユーザーに与えるようにしました。Windows NT 4.0では、管理者権限がないと、このような勝手はできませんから。 ―― その後Windows NT 4.0をWindows 2000にアップグレードしたのですね。 福田:そうです。Windows NT 4.0では、128bit暗号化コンポーネントの提供が錯綜したことから*1、最新のService Pack 6を簡単にインストールできないことが分かりました。困ったことに、ウイルス対策ソフトのサポート変更でNT 4.0 SP6でなければ使えなくなってしまったため、SP6の適用が必須になったのですが、それにはほとんどOSの再インストールのような手間が必要であることが分かり、それならばとWindows 2000にバージョンアップすることにしたのです。
―― ハードウェアはそのまま、OSだけをバージョンアップしたのですか。 清水:ええ。そのためCPU性能やメモリ容量のあまり高くないPCでWindows 2000やOfficeアプリケーションを使うことになり、多数の画像を扱うカタログ制作など、作業によってはメモリ不足からスワップが発生しやすい状態になっています。 ―― 低速のフレームリレー網で、ファイル共有を利用されているということですが、何か工夫をされているのですか。 福田:低速なフレームリレーを使っていますから、Windowsをサーバとする一般的なファイル共有機能を使うのは困難です。ファイルのオープン時や保存時などに大量のデータがやりとりされるからです。かといって、1〜2台程度しかPCのない小規模なところにファイル・サーバを設置するのも現実的ではありません。そこでサーバにはLinuxを使い、WebDAVで共有フォルダを作成し、これをWindowsのWebフォルダとして使うことにしました。この構成では、クライアントPCから共有ファイルにアクセスしたとき、最初にサーバからファイルをローカルにダウンロードしてキャッシュし、サーバ側のファイルにはロックをかけてチェックインして、ほかのユーザーによって上書きされないようにできます。クライアント側での処理が終わったら、サーバ側にファイルをコピーして、チェックイン状態を解除します。この方法なら、ファイルをダウンロード/アップロードする最初と最後は少々重いのですが、作業途中はローカルのファイルを操作するので高速な処理が可能です。
―― なるほど。ここで本題ですが、クライアントPCに組織的にデフラグ・ソフトウェアのPerfectDisk 6.0を組み込んだそうですね。 福田:はい。PerfectDisk 6.0のスケジュール機能を使い、平日は毎日、昼の12時5分から自動的にデフラグメント処理を実行するようにしています。昼休みが終わるまでには、デフラグメントが終了しているわけです。 ―― どうしてそこまで組織的なデフラグメントの実行が必要なのでしょうか? 福田:さきほど、ファイル共有にWebフォルダを使っているとお話ししましたが、ファイルを一時保存するためのキャッシュ処理でハングアップが発生するというトラブルが頻発しました。原因をいろいろ調べていくうちに、フラグメントが激しいと多発する傾向があることが分かったのです。そこで試験的にデフラグメントを実施してみたところ、ゼロとはいわないまでも、目に見えてハングアップの発生が減りました。原因を突き止めるまでには至りませんでしたが、デフラグさえきちんと実施しておけば、支障なく業務が進められることが分かったので、PerfectDisk 6.0を導入して、中央から強制的にデフラグを実施するようにしたのです。 ―― Windows 2000には、標準でデフラグ・ソフト(ディスク・デフラグ)が搭載されていますが、これを使うことはできなかったのですか? 清水:Windows 2000標準のディスク・デフラグは、コンピュータの管理者権限がないとデフラグを実行できません。また時間を決めて自動実行するというスケジュール機能もありません。これらの理由から利用は断念せざるをえませんでした。またWindows 2000標準のデフラグ・ソフトは、1回の実行ではあまりフラグメント状態が解消されないという問題もあります。 ―― デフラグ・ソフトには、PerfectDisk以外の他社製品もあります。こちらは評価されたのですか? 清水:評価しました。ユーザーに管理者権限を与えずに中央から実行させる機能もスケジュール機能もあったのですが、PerfectDisk 6.0のスケジュール機能のほうが細かな制御が可能で、当社での用途に適していたのです。
―― PerfectDisk 6.0導入の効果はどうですか? 清水:テストでの結果どおり、ハングアップする回数は激減しました。Webフォルダだけでなく、Officeなど通常のアプリケーション利用においても、クライアントPCの安定性が向上しました。またベンチマーク・テストなど定量的な計測は実施していませんが、毎日デフラグメントを実施するようになって以来、安定性だけでなく、アプリケーションの実行性能も全般的に向上したと感じます。当社では、それほど性能の高くない、旧モデルのクライアントPCを使っていますが、性能に関する深刻なクレームもありません。これには、毎日のデフラグメント処理も一役買っているものと思います。 ―― なるほど。クライアントPCのリプレース時期を最適化して、長い目で見たPCの導入コスト低減を達成しているのですね。 福田:PCを使い続ける限り、一定周期でのリプレースは不可避でしょう。一昔前に比べれば、PCの価格は大変安価になりましたが、それでも組織的なリプレースとなれば莫大な費用がかかります。業務の生産性に悪影響を及ぼすことなく、このリプレース・サイクルを遅延できるなら、デフラグメント・ソフトウェアへの投資は決して無駄なものではありません。少なくとも当社では、投資に見合う十分なリターンがあったと考えています。
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