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第二部 XML文書の構造XMLの基礎を理解する10のポイント(2)(5/5 ページ)

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ポイント#7 リンクとポインタ

 XMLでもHTMLのハイパーリンクのようなリンク機能の仕様が着々と準備されつつある。2001年4月現在では幾つかの仕様がまだ勧告にはなっていないが、どれも勧告まであともう少しという段階になっている。それらを紹介しよう。

 HTMLのハイパーリンクの機能に近く、より強化されたものがXLinkである。XLinkは、リンクをXML文書に書き込むための仕様だ。リンク先の場所は、後述するXPointerやXPathで記述する。XLinkは一方向だけのリンクでなく、双方向のリンクや多方向へのリンクが表現可能な、強力なリンク機能を備える。

 XML文書内にある任意の場所を指し示すのに使われるのがXPointerだ。文書内の任意の場所を指し示すためには、HTMLではそこにアンカーがなければならないが、XPointerではアンカーがない場所に対しても、タグの階層の深さなどを指定することで位置を指し示すことができる。また、ある場所からの相対指定や、絶対指定を使うことができる。相対位置を使うときに規定となるURIを指定する仕様としてXML Baseがある。

 XPointerと同様に、XML文書の特定部分を指し示すXPathという仕様もある。なぜXPointerと別の仕様になっているかというと、XSLTとの共通機能を取り出してまとめたのがXPathだからである。よく似ているが、XML文書内の要素や属性からデータを参照するのがXPointerで、XML文書内のデータを検索するために使うのがXPathと考えてもいいだろう。

仕様名 内容 ステータス
XLink XML文書から外部への拡張リンクが使える 勧告案
XPointer XML文書内へのリンク ドラフト
XPath XMLのデータ検索 勧告
XML Base 規定となるURIを指定する 勧告案
リンク機構の仕様の相違点と、2001年4月末のステータス

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