Webサービス・アプリケーションの概要と作業準備
今回作成するWebサービス・アプリケーションは、次のようなものです。
サービス名
SimpleAddService
機能
入力した値を前の値に加算する。初期値は「0」。
例
入力値 3 結果 3 (0+3=3)
入力値 5 結果 8 (3+5=8)
大変単純な機能ですので、このロジックは難しくないでしょう。
さて、この後さまざまなプログラムやファイルを作成します。スムーズにプログラムを作っていただくためにプログラムなどを保管するディレクトリを作成してください。この先、このディレクトリを<@WORK>と記述します。
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また、第1回で作成したクライアント用MS-DOSコマンドプロンプト環境設定バッチファイルを必ず実行しておいてください。この後、MS-DOSコマンドプロンプトによる作業では必ずこの環境設定が必要になります。
JavaBeansのおさらい
JavaBeansは再利用可能な部品化技術です。Webサービスで利用されるだけでなく、AWT/SwingプログラミングやServlet/JSPなどでも利用されます。すでに多くのBeanを作成されている方もいらっしゃるでしょう。WebサービスにおいてもこのBeanが再利用可能です。そこで、少しJavaBeansを実装するときのお作法を復習しておきます。
お作法1:直列化可能(シリアライズ可能)にする
(1)java.io.Serializableをimplementsします
お作法2:変数をプロパティ化する
(2)変数はprivate宣言します
(3)変数へのアクセスをアクセッサ(getter、setter)経由で行います
このようなお作法に従ってBeanを作成しておくことで、統合開発環境でメリットを享受できたり、JSPにおいてプロパティとして変数にアクセスできるようになったりします。
Beanを作る
それではお作法に従ってBeanを作ってみます。このBeanを作る作業がWebサービスを作成する第1ステップです。作成するクラスの概要は次のとおりです。
パッケージ名
atmarkit
クラス名
SimpleAddBean
Javaファイル名
SimpleAddBean.java
ファイル保存場所
<@WORK>\atmarkit\SimpleAddBean.java
早速JavaBeansを作成してみましょう。Javaプログラムは次のようになります。JavaBeansのお作法(1)〜(3)に従っていることを理解していただけるでしょう。
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メインロジックの加算機能は「add」メソッドで記述しています。前の結果(resultValue)に入力データ(inputValue)を加算するだけの機能です。
このファイルをエディタなどで記述し、<@WORK>\atmarkitディレクトリにSimpleAddBean.javaファイルを保存してください。
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次にプログラムをコンパイルし、クラスファイルを作成します。ホームディレクトリを<@WORK>にして、コンパイルを実行します。念を押しますが、コンパイル前に第1回「Webサービスを学ぶ環境を作る」で作成した環境変数設定バッチファイルを実行しておいてください。
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<@WORK>\atmarkit\SimpleAddBean.classができていればOKです。
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