第2回 SharePoint 2007のサイトの概念を理解する:SharePoint Server 2007によるポータルサイト構築(4/5 ページ)
SharePointの重要な概念であるサイトとワークスペースについて解説。サイトの理解が、SharePoint活用のカギとなる。
■サイト・テンプレート
サイト・テンプレートとは、サイトに含まれるサブサイトやドキュメント・ライブラリ、リストなどの組み合わせを定義したものであり、WSSで10種類、MOSSで22種類(WSSのサイト・テンプレートを含む)の標準サイト・テンプレートが利用できる。
カテゴリ | テンプレート名 | 説明 | |
---|---|---|---|
グループ作業 | チーム・サイト | 情報を簡単に管理、作成、共有するチーム用サイト。ドキュメント・ライブラリや、お知らせ、予定表、タスク、ディスカッションなどが標準提供される | |
空のサイト | ドキュメント・ライブラリやリストが何も提供されないサイト。何もない状態から構築する場合に利用する | ||
ドキュメント・ワークスペース | ドキュメントを中心として共同作業を行うためのサイト。ドキュメント・ライブラリやタスク・リスト、リンク・リストが標準提供される | ||
Wikiサイト | グループでアイデアの交換と共有ができるWikiサイト。簡単にページを編集して情報を記録し、キーワードで相互にリンク付けできるWebページが提供される | ||
ブログ・サイト | ブログ・サイト。アイデアや専門知識などを投稿し、閲覧者がコメントを入力することができる | ||
会議 | 一般的な会議ワークスペース | 会議を計画および開催し、会議の結果を記録するサイト。議題、出席者、およびドキュメントを管理するためのリストが用意されている | |
空の会議ワークスペース | 必要に応じてカスタマイズできる空の会議サイト | ||
意思決定の会議ワークスペース | 進ちょく管理または意思決定を行う会議用のサイト。タスク・リストやドキュメント・ライブラリなどが標準提供される | ||
イベントの会議ワークスペース | イベントのプランニングを行うためのサイト。出席者の管理やイベントの写真を保管することができる | ||
複数ページの会議ワークスペース | 会議の計画や結果を記録するサイト。議題と出席者の管理や必要に応じてカスタマイズできる2つの空白ページが提供される | ||
WSSで標準提供されるサイト・テンプレート |
MOSSの場合は、WSSのサイト・テンプレートに加えて、以下のような追加のサイト・テンプレートが標準で提供されており、これらを利用することもできる。
カテゴリ | テンプレート名 | 説明 | |
---|---|---|---|
発行 | グループ作業ポータル | イントラネットの部門別ポータルのトップレベル・サイト。ホームページやニュース・サブサイト、サイトディレクトリ・サブサイトなどが標準提供される | |
発行ポータル | エンタープライズWebコンテンツ管理機能を利用したWebサイトの展開やWeb ページを迅速に発行するための空のサイト。投稿者はページの下書きバージョンで作業を行って、このバージョンを発行し、閲覧者に表示することができる | ||
ワークフロー付き発行サイト | 承認ワークフローを使用し、スケジュールに従ってWebページを発行するためのサイト。Web発行リソースの保存用のドキュメント・ライブラリや画像ライブラリが標準提供される | ||
ニュース・サイト | ニュース記事とニュース記事へのリンクを発行するサイト。サンプルのニュース・ページや古いニュースを保存するアーカイブ機能が提供される | ||
エンタープライズ | ドキュメント・センター | 企業のドキュメントを一元管理するためのサイト | |
レコード・センター | レコード管理用のサイト。メールで受信したファイルを設定されたルールに従って特定の場所へ格納することができる | ||
個人用設定サイト | 個人用の設定サイト。個人用のビューやデータ、およびこのサイト・コレクションから個人用サイト内へのナビゲーションを提供する | ||
サイト・ディレクトリ | サイトの階層構造を一覧にし、分類するサイト。カテゴリ別のサイトやトップレベル・サイト、サイト・マップなどを表示するためのビューが提供される | ||
レポート・センター | レポート作成・管理用のサイト。測定基準や目標、ビジネス・インテリジェンス情報などを伝えるWebページ、ダッシュボード、および主要業績評価指標を作成、管理、および提供する | ||
タブ付き検索センター | 検索機能を提供するサイト。ウェルカム・ページには、検索ボックスと一般的な検索用と「人の情報」の検索用の2つのタブが表示される | ||
個人用サイトのホスト | 個人用サイトとユーザー・プロファイル・ページをホストするためのサイト。トップレベル・サイトとして利用できる | ||
検索センター | 検索機能を提供するサイト。このサイトには、検索結果と高度な検索のページが標準で提供される | ||
WSSで標準提供されるサイト・テンプレート |
標準で提供されるサイト・テンプレートが豊富なので、どのサイト・テンプレートを使えばよいか戸惑うかもしれない(ちなみにMOSSを標準インストールすると、グループ作業ポータルを利用したサンプル・サイトが自動的に作成される)。サイト・テンプレートの基本的な選択の流れを以下に示すので参考にしていただきたい。
最初に考慮すべき点は、エンタープライズWebコンテンツ管理機能(Webページの作成と承認・否認のワークフローを組み合わせた機能)を利用するかどうかである。これによってトップレベル・サイトで選択するサイト・テンプレートが異なってくる。また、あくまでサイト・テンプレートはサイトを作成するときの初期値を決めるだけで、後から機能を追加していくことも可能である。
それと標準のサイト・テンプレートを利用するだけでなく、追加のサイト・テンプレートをダウンロードして利用したり、カスタムのサイト・テンプレートを作成したりすることもできる。それらに関しては、下記URLを参照するとよい。
- Windows SharePoint Services 3.0 アプリケーション テンプレート: 全サーバー管理テンプレート
- GroupBoard Workspace 2007(マイクロソフト ダウンロード センター)
- カスタマイズ内容をテンプレートとして保存して共有する(マイクロソフト Office Online)
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