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ミラーリングツール「DRBD」によるデータ保護Heartbeatでかんたんクラスタリング(4)(2/3 ページ)

「Heartbeat」の適切な導入によってHAクラスタを構成し、Linux上で動作しているサービスの可用性を上げることができます。続いて、肝心のデータそのものを保護できるツール「DRBD」について紹介しましょう。

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DRBDを動作させてみよう

DRBDのインストール

 DRBDのインストール自体は、特に難しい作業は必要ありません。一般的なオープンソースソフトウェア同様、ソースコードを入手後、

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のように行えばいいだけです。

 ただ、Red Hat系のディストリビューションを使用するなら、rpmで管理したいところでしょう。その場合は、ソースコード中にあるdrbd.spec.inをベースにしてrpmファイルを作成した後、インストールする方がいいでしょう。参考までに、サンプルファイルの「drbd-0.7.x.spec」を用意しておきました。

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としてインストールを行います。

 上記を見れば分かると思いますが、drbdは、カーネルランドで動作するためのカーネルモジュールをインストールします。ですので、カーネル本体をアップデートした後には、再度drbdのビルド&インストールという作業が必要になります。

サンプル環境におけるDRBDの設定

 以降は、第2回「インストールとApache用の設定方法」で紹介したテスト環境を用いて、DRBDの設定方法を紹介していきます。

図2 DRDBを組み合わせたテスト環境
図2 DRDBを組み合わせたテスト環境

 DRBDをマスター側とスレイブ側の両方にインストールした後に、設定ファイル「/etc/drbd.conf」の記述を行います。

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 ここでは、簡単な設定ファイルにとどめていますが、詳細な情報は、

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とすれば、英語によるオンラインマニュアルを参照できます。

 設定内容を簡単に説明しておきましょう。protocol部は、「どの時点でデータの同期(sync)を完了と見なすか」を決定する部分で、A、B、Cの3段階が指定できます。マニュアルによると、

選択肢 特徴
A write IO is reported as completed, if it has reached local disk and local TCP send buffer.
(データを自分のディスクとTCP送信バッファに送った時点で完了)
B write IO is reported as completed, if it has reached local disk and remote buffer cache.
(データを自分のディスクと相手ノードのバッファキャッシュに送った時点で完了)
C write IO is reported as completed, if it has reached both local and remote disk.
(データを自分と相手のディスクに送った時点で完了)

となっています。当面は、安全性のためにCを設定すべきでしょう。

 また、

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の部分は、「ディスクパーティション『/dev/hda2』を『/dev/drbd0』に割り当てて、ホスト『surr』のIPアドレス192.168.0.1の7789番ポートを用いてsyncを行う」といった意味になっています。

 ここでの注意点として、HeartbeatからDRBDを利用する場合、surrとtomatoの双方において「/dev/drbd0」部を共通にしていく必要があります。

 次に、surrとtomatoの双方において、以下のように実行します。

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 この時点でステータスを確認すると、

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と見えます。ここで「Unknown」と表示されているのは、tomatoで実行していないためです。

 さらに、surr側で、

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と入力して、surrをdrbdサービスのプライマリ(Primary)に格上げします。ステータスを確認すると、

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のように、Primaryに変化しているのが確認できます。さらに、

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とすると、syncが開始されます。

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