Windows XP簡単ディスク・ダイエット術 11のポイント:クライアント運用管理(6/6 ページ)
Windows XPの不要なファイルを削除してスリム化を実現。簡単な11種類の手法を紹介する。ディスク容量に制限のあるミニノートPCユーザー必読。
■Infフォルダの整理(30Mbytes以上)
Windowsが標準装備しているデバイス・ドライバ、あるいはWindowsにインストールしたデバイスに対応するデバイス・ドライバについては、対応するドライバ情報ファイル(.INFファイル)が「%SystemRoot%\Inf」に置かれる。
このうちWindowsが標準装備しているデバイス・ドライバについては、まったく利用しない可能性があるものも存在する。例えば、各種のアナログ・モデム製品に対応するファイル(ファイル名は「mdm*.*」)は、使用しない可能性が高いだろう。多くのネットブックはモデムを内蔵していないし、たとえモデムが搭載されていても、モデムを利用しないことが多くなってきている。
アナログ・モデム関連の.INFファイルは、全部で30Mbytesほどある。これを削除すれば、その分だけ空き容量が増える。もしも、後で必要になった場合に困るということであれば、ZIP形式でアーカイブして別の場所に移動しておくとよい。
そのほかの.INFファイルについても、どのデバイスに対応しているか、そのデバイスを使用する可能性があるかどうかが分かっていれば削除可能だが、サイズが小さくファイルの数が多いだけに、まとまった数を削除しなければ空き容量増加には貢献しない。判断に困った場合は削除しない方が無難だ。
●手順
「%SystemRoot%\Inf」フォルダの「mdm*.*」ファイルをすべて削除する。
■Prefetchフォルダの削除(5Mbytes以上)
Windows XPには、プリフェッチと呼ばれる機能がある。これは、OSあるいはアプリケーション・ソフトウェアを実行した際にファイル・アクセスの状況を調べておいて、次に同じプログラムを実行する際の動作を高速化するための先読みを行う機能だ。
この先読みを行うために必要な情報は、「%SystemRoot%\Prefetch」フォルダに、実行形式ファイルごとに別々のファイルとして保存されている。このフォルダを削除するとプリフェッチ機能は動作しなくなるが、プリフェッチ機能によって作成されるログ・ファイルも不要になるので、ディスク消費削減効果はある。
どの程度の効果があるかは、使用する実行形式ファイルの数に依存する。多くのプログラムを実行するほどプリフェッチの対象も増えるため、Windowsを使い続けるとログ・ファイルが増えていく、と考えるのが妥当だろう。
高速なハードディスクやSSDを使用しているのであれば、プリフェッチ機能に頼らなくても実用的な速度でプログラムを起動できると考えられる。しかし、古いノートPCを使っている場合にはディスクの性能が低くなるため、プリフェッチ機能の無効化は負の影響の方が大きいかもしれない。
●手順
「%SystemRoot%\Prefetch」フォルダを削除する。
「%SystemRoot%\Prefetch」フォルダの内容例
このフォルダには、プリフェッチ動作を行うために必要なファイルが蓄積されていく。フォルダそのものを削除することでプリフェッチ動作を無効化すれば、その分だけディスク容量を節約できる。
まとめ
今回はWindows XP Home Edition SP3を対象にディスクの空き容量を増やす方法を紹介した。しかし例えばWindows XP SP2からSP3をインストールしているような場合は、Service Packのバックアップが存在するため、それを削除するだけでも空き容量を大きく増やすことができる。またアプリケーションのキャッシュ・ファイルや履歴ファイルなども意外とディスク容量を消費するものだ。キャッシュ・ファイルや履歴ファイルなどは、CCleanerなどのフリー・ソフトウェアのツールを利用すると効果的に削除できるので、こうしたツールを利用するとよい。ほかにもさまざまな方法でダイエットが可能である。機会があれば紹介したい。
なおシステム・ファイルのダイエットを実施する前には、ダイエットの失敗や障害発生に備えてバックアップを取っておくことを勧める。ダイエットに失敗してリバウンド(再インストール)といった事態に陥らないように注意したうえで、ダイエットに励んでいただきたい。
「[運用]」
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