ルータの経路学習とスタティックルートの設定:ネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座(22)(2/2 ページ)
本連載では、シスコシステムズ(以下シスコ)が提供するシスコ技術者認定(Cisco Career Certification)から、ネットワーク技術者を認定する資格、CCNA(Cisco Certified Network Associate)を解説します。2007年12月に改訂された新試験(640-802J)に対応しています。
スタティックルートの設定
(1)スタティックルートの作成
(config)#ip route <あて先ネットワーク> <サブネットマスク> <ネクストホップまたはパケット出力I/F>
スタティックルートの設定は、グローバルコンフィグレーションモードで行います。到達したいあて先ネットワークとサブネットマスクを指定し、ネクストホップには、次にパケットを渡すべきルータのIPアドレスを指定します(図2)。また、IPアドレスのほかにパケットを送出する自身のインターフェイスを指定することもできます。
(2)デフォルトルートの作成
(config)#ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <ネクストホップ又はパケット出力I/F>
スタティックルートの一種にデフォルトルートがあります。デフォルトルートは、あて先への経路が不明な場合などに使用されるあらゆるルート情報です。あて先ネットワークとサブネットマスクに「0.0.0.0 0.0.0.0」を指定することにより、特別なネットワークアドレスとサブネットマスクを表します。
確認問題3
問題
次のうち、スタティックルートとして正しいものを選択しなさい。
a.(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 172.16.1.1
b.(config)#ip route 192.168.1.1 255.255.255.0 172.16.1.1
c.(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0
d.(config-if)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 172.16.1.1
e.(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 172.16.1.0
正解
a
解説
スタティックルートは、グローバルコンフィグレーションモードで、ip routeコマンドの後、あて先ネットワーク、サブネットマスク、ネクストホップのアドレスの順番で指定します。従って、選択肢aが正解です。選択肢bはあて先ネットワークの部分がホストアドレスになっています。選択肢cはネクストホップがありません。選択肢dはモードが異なります。選択肢eはネクストホップアドレスがネットワークのアドレスになっています。
筆者プロフィール
齋藤理恵(さいとうりえ)
グローバル ナレッジ ネットワーク ソリューション本部に在籍。Cisco認定トレーナー。トレーナー暦は11年。マイクロソフト、サン・マイクロシステムズ、シスコシステムズなどIT業界でトレーナーとして活動。現在は、グローバル ナレッジ ネットワークで、Cisco認定トレーニングコース(CCNA、CCNP)、ネットワーク系オリジナルコースを中心に講師を担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら。
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