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“動物図鑑”で知るCouchDBの特徴ゆったリラックス! CouchDBがあるところ(1)(3/3 ページ)

ドキュメントを手軽にWebで公開したいとき、リレーショナルデータベースで実装することに違和感を覚えることはありませんか? CouchDBはそのようなニーズに合った、新しいデータベース管理システムです。CouchDBを知り、リラックスしながら実装をしていきましょう(編集部)

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CouchDBをインストールしてみよう

 最後にCouchDBをインストールしてみましょう。この記事を書いている時点の最新バージョンである0.9.1を使用するために、ソースコードからコンパイルしようと思います。筆者はUbuntu Linuxデスクトップ版(32ビット)のバージョン9.04にインストールします。なお、Ubuntu 9.04(Jaunty Jackalope)やDebian 5.0(lenny)では、最新バージョンではありませんがCouchDBのパッケージが提供されていますので、“$ sudo apt-get couchdb”でインストールできます。また、オフィシャルサイトのWikiにはOSごとにインストールの方法が掲載されています。WindowsやMacなどへインストールしたい方はそちらもぜひご覧ください。

 まずはCouchDBのサイトから0.9.1のソースコードを入手し、任意のディレクトリに展開します。

$ tar zxvf apache-couchdb-0.9.1.tar.gz

 展開後のディレクトリ配下にREADMEファイルがあります。インストールについての詳細はそちらを確認してください。

 今度はCouchDB向けにOSの環境を整えます。筆者はREADMEファイルに従ってapt-getコマンドを使用し、必要なものを揃えようと思います。

$ sudo apt-get install build-essential erlang libicu-dev libmozjs-dev
 libcurl4-openssl-dev

 展開後のディレクトリ配下で、ソースコードをコンパイルし、インストールします。

$ ./configure
$ sudo make
$ sudo make install

 次にCouchDBを稼働させるためのユーザーを作成し、関連するディレクトリのオーナーをCouchDB用のユーザーに変更します。

$ sudo adduser --system --home /usr/local/var/lib/couchdb --no-create-home --shell /bin/bash --group --gecos "CouchDB Administrator" couchdb 
$ sudo chown -R couchdb:couchdb /usr/local/etc/couchdb 
$ sudo chown -R couchdb:couchdb /usr/local/var/lib/couchdb 
$ sudo chown -R couchdb:couchdb /usr/local/var/log/couchdb 
$ sudo chown -R couchdb:couchdb /usr/local/var/run/couchdb

 セキュリティを考慮し、一般ユーザーの権限を除去します。

$ sudo chmod -R 0770 /usr/local/etc/couchdb 
$ sudo chmod -R 0770 /usr/local/var/lib/couchdb 
$ sudo chmod -R 0770 /usr/local/var/log/couchdb 
$ sudo chmod -R 0770 /usr/local/var/run/couchdb

 以上で準備が整いました。CouchDBを起動させてみましょう。次のコマンドを実行して、コンソールに“Apache CouchDB has started, time to relax.”と表示されたら起動は成功です。

$ sudo -i -u couchdb couchdb -b

 Webブラウザを立ち上げ、以下のアドレスを入力すると、CouchDBの管理ツールであるFutonユーティリティが起動します。この画面からドキュメントの参照・更新の他にもさまざまな操作を実行することができます。

http://127.0.0.1:5984/_utils/


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図3 CouchDBの管理ツール「Futon」

 では、ドキュメントの作成を試してみましょう。右側にある“Test Suite”という項目をクリックします。CouchDBでは各機能を簡単にテストすることがTest Suiteが付属しています。“basics”とある項目の左側にあるボタンを押してみます。statusという項目に“success”と表示されたでしょうか。

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図4 ステータスがsuccessとなったことを確認

 先ほどの画面に戻ると、“test_suite_db”というデータベース名が表示されていると思います。データベース名をクリックすると、データベース内に存在するドキュメントの名前が一覧として表示されます。一番上のものは“1”という名前のドキュメントです。

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図5 test_suite_dbの内容を表示する

 ドキュメント名をクリックするとドキュメントの内容が表示されます。画面上部にあるメニューを使用してドキュメントの編集を行うことができます。また、項目の右側をダブルクリックすると既存のデータを編集することができます。

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図6 Futonの画面から値を編集可能

 特徴2で述べた、URIによるドキュメントのマッピングを確認してみます。Webブラウザのアドレスバーに次のURLを入力してみましょう。JSON形式のドキュメントが返ってきたでしょうか。

http://127.0.0.1:5984/test_suite_db/1


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図6 JSON形式でドキュメントを取得

 これで一通りのインストール作業は終了です。次回はCouchDBの各機能をより具体的に解説する予定です。検索やログ管理、メンテナンス方法などDBMSの機能として気になるところも紹介していこうと思います。リラックスしてご期待ください。

筆者紹介

CouchDB JP

z.ohnami

CouchDB JP所属。

くつろげるDB環境を追い求め、CouchDBと出会う。以後、趣味の1つとしてCouchDBをたしなむ。仕事では、メインフレームのプロジェクトでDBAを担当後、オープン系がメインの現場でDB設計の標準化活動とプロジェクト支援に携わる。



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